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〖感想〗降霊の箱庭/和唐那依

創作大賞2024、ホラー小説部門にエントリーしている
和唐那依さんの「降霊の箱庭」の感想記事です。

この作品については感想本編は核心に触れるネタバレはしておりません。
その特性上、感想を書く話数が飛び飛びになっていますのでご了承ください。

そして

ホラー

特にスプラッター描写があるので

苦手な人はご注意下さい


ただし、この作品はそれがあるからこそ

映像化したら凄くなると自身を持って言えます。


「降霊の箱庭」感想

物語の感想に行く前に

サムネイル画像も凝っている。
怖い人はとことん見られない仕様のサムネ(笑)
好き。


まだ部活動が行なわれている時間の、放課後から物語は始まる。

こっくりさんをしている中学生女子3人。

3人の関係が冷えてしまう質問の後
お帰りくださいという言葉に「いいえ」と置かれた次の瞬間。

え? という引き攣った声は、果たして誰のものだったか。
同時に、みぢ、と。
小さな濡れた音がした。

【序】より抜粋

この『みぢ』という表現に惚れた。


スプラッタは意外といけるんだ。
ホラーは苦手なんだけど(苦笑) 

映像ものは驚かされるのが嫌だから見ない。
(大学の授業の課題で見なきゃいけない時はめちゃくちゃ嫌だった) 

どんなに子供向けだろうが、場の気が悪くなろうが、 おばけやしきは入った事がない。

かろうじてホラーに接する事のできる媒体は小説と漫画だ。


上の引用、何が『みぢ』という音の発生源なのかは、
実際に確認してほしい。

ただ念押しするが、ホラー、特にスプラッターものが苦手な方は見ない方がいい。


とここでごめん・・・ F県、説明されるたび「となりの県じゃん」ってなってた石川県住みです(笑)
とどめは、貿易の玄関口。
「北前船!」ってつっこんじゃった(笑)

第一話 第二話

転校早々、何かにひきよせられている?達季くん
霊感持ち?
平穏である事を特に気にしているから一

と、ここで
え!?割垣蓮、推しに決定しますね!?

吊り気味、一重、三白眼の眼
キャラクター造形として推しキャラになりやすい特徴に心当たりがありすぎます(笑)
[アイナナ大和、A3!千景]


第三話

こっくりさんの歴史がすごく面白くて興味深い。
私の意見としては集団ヒステリーの一種だとは見ているけど、
本当に何かがいるのも面白いので否定はしない。

割垣蓮の人物描写に共感。
私もすんごい面倒臭がり。
「上位互換の面倒を避ける」
 わかる。

第四話

話の展開の仕方が面白い。
これから起こる事件の佳境へのジェットコースター
その道が下に向き出した時。


第五話

しっかりホラー演出が効いていて怖!! 良い!!
上から降ってくる十円玉とかここのホラー演出がすごく良い!!
背すじが凍った。

第七話

これを読み出した理由は「こっくりさん」だから
妖怪やもののけの類は好きなんだよね。

第九話

第八話の惨劇を受けての、状況の把握が出来なくなった人たち。
把握する恐怖に耐えられなくなった人たちが文美に向かう。
ただ、それはおそらくより多くの犠牲を産むのでは。

と、ここでパニックになるのを懸念する私にとっても救いの手が差し出される。
間宮君。ここで止めに入る行動もイケメンだねぇ・・・

と間宮君が中和剤になるのかと思いきや???

間宮君の事が好きな女子への嫌がらせかぁ・・・この子も案外、自分に自信がなかったのかな。
だからといって許される事じゃないけど。

第十二話~終

異能力バトル、ではなく異教ごちゃまぜバトルを経てのエンディング。
落ち着いた学校生活
落ち着かせようと再開した学校生活


読了後の感想

全ての情景において想像が出来るし、恐怖や嫌な感覚の臨場感が凄かった。
映像化してもこの怖さは衰えないと思うし、
映像化の技量によってはさらなる怖さを体験する事も可能だろう。

凄い作品に出会った。


感想に関する記事はこちらにも

創作大賞2024に応募している作品もありますので、こちらもご覧ください。

私にご興味を持ちましたらこちらをどうぞ

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#66日ライラン

#創作大賞感想


ここからはネタバレの考察

どうしても書きたい

物語の終わりをネタバレなしで楽しみたい方は読了後に再びお越しください








いいですね?



少し考察

最後に彼女を殺した“こっくりさん”の正体
序の犠牲者なら
次は〇〇の番とかではなく、二人を比べると通夜に行ったか行ってないか?
なのかなと思いました。


しかし
この解説に釈然としない自分もいるので

もう一つの可能性

その糸口は“長谷川先生”
彼は“誰の負の感情”で死んだ?

口うるさく時代錯誤で高圧的な生徒指導

米野中学校という箱庭の誰もが長谷川先生に負の感情を抱いているとすれば?

こっくりさんという箱庭を完成させたのは、誰なのだろうか?

そして

ひょっとすると

最後の原因は本人も気づいていないレベルで起こった可能性


・通夜にも行かず、家に籠って逃げていた彼女の“普通の学校生活への復帰”にわずかでも負の感情を抱いたものはいないか?

・自分と心を許せる人達3人の空間になる予定の部活に割って入った彼女にわずかでも負の感情を抱いたとすれば?


いつの世も、本当に怖いのは 何?

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波
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