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〖感想〗彩りと心のしわあわせ/RaM

RaMさんの創作大賞2024お仕事小説部門エントリー作品
「彩りと心のしわあわせ」
のネタバレ感想です。

「彩りと心のしわあわせ」感想


私は話の登場人物それぞれに寄り添いながら物語を追っていく癖がある。
RaMさんのこの話も、途中まで寄り添いやすい人物は誰か、探りながら読んでいた。

ストーリーを大方知っていて読み始めた訳でもなく、いつもお名前を見ているRaMさんが創作大賞に作品を出していたので読んでみようと思ったのが始まりでした。

読んでみればRaMさんの人柄が表れた作品になっていて
生きづらさ等に寄り添う話に、私自身が喫茶カラフルのお客さんになった様な感覚になりました。


主人公自身も、きちんと生きなきゃという思いと生きづらさのあいだでゆれながら生活している。
そんな中、祖母の喫茶店を継ぐ姉の手伝いをする事になり、祖母がつなげたお客さんたちとの交流が
お客さんの、主人公自身の成長へと変化し、新たなつながりとなって道が生まれていく。


読んでいる内に、私の娘の不登校や、私自身の理由がはっきりとしない生きづらさに触れられているようで、考えながら話を読んでいました。



自分の人生だけでも大変なのに、他人の心の事を考える人は
どうしてそれが一緒に成長していく事だと思えるのだろう。

カウンセラーという仕事や、他にも違った形で他人の心を考える人に出会うたび、どうしてなのかを考えるのだけれど結局はわからない。

わからない自分自身が愚かに思えて悲しくて
そういう人をさんざん利用しているだけに思えて
辛くなる時は正直、ある。

そんな中、るいさん視点の第7話が、
まだ読み続けようと支えてくれた転換点の話となる。
大きく話が動くわけでもないのだが、こちら側(と勝手に解釈するけれど)の視点がある。
というのが、気持ちが落ち着いた理由かもしれない。

ここが、私にとって、唯一の居場所であってほしい。恩人に感謝を伝えたい。
その一心で続けていることなので、知られているかどうかということは、この際どちらでもよかった。

第7話より抜粋

ここの話から
「あぁ、私、この空間を知ってる」
と感じ

るいさんと他の常連客との交流や
るいさんの変化に共鳴していく。

第11話の教授との話で
私が娘にしてきた事はあながち間違っていないんじゃないかと自信が少しもてた。

第12話で娘の“可能性の話”を想像して

第14話15話で確信に変わった。

noteの、わたしの今いる場所は
【喫茶 カラフル】のようだ。

この話を読んでいくと、どうしても物語の情景より
私自身がnoteに投稿した記事の内容や、いつだってスキを押してくれて
「ここにいるよ」と示してくれた人達を思い浮かべる。


主人公、心和やるいさんの成長を通して
私だってあのころに比べれば成長しているのかもしれないと
少しは思えるようになった。

そんな出会いの物語だった。



感想に関する記事はこちらにも

創作大賞2024に応募している作品もありますので、こちらもご覧ください。

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