『九龍ジェネリックロマンス』89話感想
小さい伏線が次々と回収されていく先に起こるものは…?
【あらすじ】
グエンはG九龍の世界を
「工藤の記憶と意識が反映された世界」
と予想する。
そこへ、蛇沼の親友であるユウロンから
電話がかかってくる。
蛇沼を心配するユウロンは
グエンに「蛇沼を止めてほしい」と頼むが
グエンはユウロンを警戒して拒絶する。
一方、蛇沼家で働き始めた楊明は
蛇沼の父親である大旦那について
不穏な話を聞かされるのだった。
【感想】
①工藤去りし第二九龍…
G九龍の中を歩き回りながら
グエンは工藤が姿を消した時を思い出します。
遂に過去の回想でオリジナル小黒が登場!
回想では、他に周さんやヒヨじいさん
楊明さんが会った元九龍住民のおじさんも
出てきましたね。
工藤が誰にもさよならを言わず
突然姿を消してしまったことに
元住民達はみんな困惑していました。
工藤…部屋もそのままにして
失踪してしまったようです。
その後グエンは汪先生のもとを訪れ
令子さんの死に
メビウスが関係していることを
聞かされます。
そして工藤にもそのことを
教えていたことも判明しました。
②深まる謎・謎・謎
グエンは現在のG九龍を
「工藤の記憶と意識が反映された世界」
と推測します。
小黒がG九龍で二人一緒に存在できるのも
現在の成長したオリジナル小黒を知らない
というのが大きいでしょう。
さらに工藤は
オリジナル小黒が男性という事実を知らない
ことも判明しました。
ということは
G小黒の性別は女性になるんじゃ?
しかしG九龍が
工藤の意識と記憶が反映された世界なら
なぜ鯨井Aだけ
令子さんの記憶が反映されていないのか。
グエンはここだけ腑に落ちません。
確かに鯨井Aには
令子さんの記憶は無く
性格はおろか年齢も違います。
工藤が一番会いたいのは
令子さんなのですから
真っ先に彼女を再現しようとするはず。
性格や年齢の違いについては
作中でもしばしば強調されているので
絶対何かしらの意味がありそう。
③グエンに接触してきたのは…
そんなグエンに
ある人物から電話がかかってきます。
その人物の正体はユウロンさん。
蛇沼の親友だというユウロンさんに
「そんな存在がいるなんて聞いていない」と
グエンは驚きます。
ユウロンさんはグエンに
「蛇沼を止めてほしい」と頼みます。
しかしグエンは
ユウロンさんを警戒して
彼の頼みを拒絶してしまいます。
でもそのあとに
ユウロンさんがアップした蛇沼の写真を
ちゃっかり保存しているのは笑えました。
なんだかんだグエンは
蛇沼を今でも気にかけていますからね。
④ジェネリックテラのデリート
「うまくいかへんな〜」
とぼやくユウロンさんですが
そりゃ怪しまれるのは当然ですわ。
一方パソコンで
ジェネリックテラをデリートしようとしますが
エラーが出てうまくいきません。
ジェネリックテラをデリートするのは
G九龍の存在を消すため?
あと思ったのですが…
ジェネリックテラって
実際は空中に建造されていない?
ジェネリックテラは
空中に浮かんでいると見せかけて
実際は存在していないっぽい感じです。
⑤不穏な蛇沼家2
楊明さん、蛇沼家のメイドになったんですね。
恐らくオリジナル小黒の紹介でしょう。
(でも大丈夫かな?)
そして蛇沼に仕えている
メイドさんコンビの名前もやっと明らかに。
楊明さんはメイドさんコンビから
大旦那の件について不穏な話を聞きます。
大旦那に仕えているオリジナル小黒も
噂話は初耳だったようで
楊明さんの話にかなり驚いていました。
楊明さん・メイドさんコンビ・
オリジナル小黒の深刻な様子から
もしかしたら大旦那
体調を崩していて危ない状態に陥っている?
だとするなら…当の蛇沼は
この事を知っているのでしょうか…
【余談】最新刊の予想
次回のエピソードは
9月19日掲載とのことなので
もしかしたら
8月に10巻が出る可能性があります。
※8/22(木)追記
10巻は10月18日に発売決定!!
10巻の収録予想としては
79話→プロポーズ、令子さんの死
80話→記憶を取り戻した楊明さん
81話→鯨井Aとユウロンさんの出会い
82話→楊明さんの旅立ち
83話→工藤にお札のことがバレる
84話→工藤と蛇沼の再会、令子さんの死因が判明
85話→周さんの旅立ち
86話→過去の世界へスリップする鯨井A
87話→79話のシーンを見る鯨井A
恐らくここまでだろうと予想します。
収録話数は全9話くらいになりそうですね。
10巻の見どころとしては
楊明さんの旅立ち
令子さんの死因が判明
令子さんの人物像を知る鯨井A
特に楊明さんの決意に
関するエピソードは必見です。
一方で兄貴分だった工藤は
徐々に化けの皮が剥がれつつありますね。
工藤は過去を知れば
可哀想なのは分かりますが
でも好きになれないキャラです。
G九龍にいる目的もいまだ分からず。
令子さんを蘇らせたいにしても
そのようなそぶりは一向にありませんし
ノスタルジーに浸りたいだけとしても
ここまで固執しているのも不気味です。
物語の鍵を握っているのは
工藤・令子さん(鯨井B)・大旦那
この3人の存在が大きいと思います。
鯨井Aもいずれ
工藤の闇を知ることになるでしょうが
どう受け止めるかが気になります。