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2024年10月後半の読了本+感想

こんにちは!
文学フリマ福岡に行ってきました、感想は↓の記事に書きました!
来てくださった皆さま、本当にありがとう!

12/1日の文学フリマ東京では、3冊出します!

・第一芸人文芸部『仮)俺の推し本マガジン』

こちらピストジャムさんとの共作。
僕はショートショートと書評を書いています!
良い一冊に仕上がっていますので、ご期待を!

・文芸ムックあたらよ 第二号 特集:青

こちらテーマ『青』で作られた新進気鋭の文芸ムック。
僕は小説を1本、寄稿しました!

・もう一冊は、そのうち発表できると思います。
インタビューが掲載されます。

執筆にかなりの時間かけることができました!
読書はstandFMの配信を中心に、次の「俺の推し本」の収録に向けて読んでいます。

それでは読んだ本の感想です↓↓


2024年10月後半に読んだ本

①『ワンルームワンダーランド』落合加依子 佐藤友理 編

職業も住む場所もさまざまな100人のひとり暮らしの記録集。オールカラーなのが嬉しい。

部屋全体が写る写真と、お気に入りのものを写した写真も載せられていて、それぞれの部屋についてのエッセイを読める。

誰かの暮らしをこっそり覗かしてもらうドキドキ感もある。

「部屋は、言葉を話すわけじゃない。でもありったけの息を吸って暮らすわたしたちを、静かに見守ったり叱ったりしているのかもしれない。
記憶も匂いもそこに残って、見慣れたはずの毎日の隙間に、あの恋やあの会話、さみしさ、まばゆさが染みついている。」(「はじめに」より)

この「はじめに」の落合さんのエッセイがめちゃくちゃ良かった。
この本を作った意味と覚悟がひしひしと伝わってきた。

ただのゆるふわ部屋紹介本、丁寧な暮らし本、実用本とは一線を画す、唯一無二の本になった所以だと思う。

素のまま、ありのまま、格好つけずにエッセイを書くことは難しい。

しかし落合さんのエッセイがあったおかげか、ちょっとでも良く写るようにという“ええかっこしい”の心が消え、皆さん素直に今の部屋の状態と向き合って書かれていたのがとても良かった。

はじめにを読むと、人づてに寄稿者を募ったことがわかる。

引越しの段ボールが解かれていない部屋、散らかった部屋、動線の床に炊飯器が置かれた部屋、床に本がつまれた部屋など「今このタイミングで見せるつもりはなかった」はずの部屋を見られるのも楽しい。

好きなものを詰め込み、自分の機嫌をとることを優先した部屋・レイアウトにしている人が多いのも新鮮だった。

ひとり暮らしの自由さ、無防備さ、楽しさ、寂しさが詰まった一冊。おすすめです。

発刊している小鳥書房さんのnoteです↓↓
僕が『私・芸能人・鳥』という小説を寄稿している『本屋夜話』もおすすめです。とりをテーマにしたアンソロジーです!

②『日本美のこころ』彬子女王

読みながら『これは人生で何度も読み返す一冊だな!』と思った。

自らのオックスフォード留学記をまとめ「赤と青のガウン」を発刊した彬子女王殿下。
6年間のイングランド留学を終えて、次に向かわれたのは「日本美のこころ」を探す旅だった。(博士号取得は大英博物館所蔵の日本美術コレクションを研究で)

この本は研究を重ねていく中で、雑誌「和樂」で3年間にわたり連載されたエッセイが単行本化されたもの。

日本文化に精通された彬子女王の知識、気づき・発見、想いを、柔らかくユーモア混じった文体で読めるのが嬉しい。

「日本美にこめられた心」を彬子女王の視点で教えてもらうのは、単純に勉強にもなるし、これから旅・観光をしたときに「彬子視点」を持って各地を巡ることができる。

盆栽・和紙・煎茶・浮世絵・磁器・土偶・蹴鞠・日本庭園などのモノから、皇居・正倉院宝物殿・出雲・高千穂などの場所、祭事まで、昔から紡がれてきた文化の過去と現在を楽しんだ。

印象に残っているのは「日本の珈琲文化を考える」章。今の喫茶店文化はコーヒーの伝来を機として日本独自で広まったものらしく、インバウンドで注目されているそう。これから海外に日本の珈琲文化が輸出されるという趣深いことが起きるかもしれないと綴られていた。

また先日、太宰府天満宮に行った時には「太宰府天満宮は『生きている』」の章を思い出した。

③『日本美のこころ 最後の職人ものがたり』彬子女王

「日本美のこころ」の続編。

彬子女王殿下が北は青森から南は沖縄・久米島まで日本各地の“最後の職人”を訪ね、取材し、雑誌「和樂」に寄稿したエッセイをまとめた一冊。

最後の職人とは、後継者不足・材料の枯渇・用途の減少により失われつつある伝統の手わざを、最後のひとりとなっても守り続ける矜持をもって、日々仕事に励む職人たちのこと。

稀少なものを生み出す現場を訪ね、日本文化に造詣の深い彬子女王殿下ならではの視点で魅力を読み解いている。

めちゃめちゃ面白い。烏帽子(えぼし)、杼(ひ)、蒔絵筆(まきえふで)、キリコ、丹後和紙などはギリギリ知っていたが、
烏梅(うばい)、和釘(わくぎ)、金唐紙(きんからかみ)、御簾(みす)、漆(うるし)かき道具など、見たことも聞いたこともないものを作っている職人もいて、とても興味深く読んだ。

京都の金平糖職人、熊本城復興事業といったものも。

日本の伝統美を未来へどう伝えていくかの示唆に富んだ一冊。

特に印象に残ったのは、冒頭の「わたしが行きついた答えは『伝統とは残すものではなく、残るもの』であるような気がしている」との一文。その後「今日までその技術が残ってきたのには理由がある。そして、その技術は失われるのにもまた理由があるのである」と続く。目を見開いて日本文化・伝統を研究し続けてきたからこそ綴ることができた、彬子女王ならではの言葉だと思った。

「日本美のこころ」「日本美のこころ 最後の職人ものがたり」をまとめた文庫が、12月に発売されるらしいです↓↓

④『憂鬱探偵』田丸雅智

ショートショート集なのに連作集でもある珍しい一冊。
主人公の冴えない探偵・西崎と助手の女子大生・若菜が、色々な日常の憂鬱にひそむ謎を暴いていく。発想力の飛躍がすごい。さすがです。

扱う憂鬱は『足を踏まれる』『なかなか料理が来ない』『保存しないままファイルを閉じる』『ジャンケンでいつも負ける』『靴下をよくなくす』『スマホの充電がすぐになくなる』『服が他人とかぶる』『パスワードのリセットメールがなかなか届かない』『月曜日は気分が沈む』。

これらの裏にひそむのはーーーがあったから、と探偵が真相の解明に挑むストーリーが楽しくて、どんどんページをめくってしまう。

特に好きだったのは『なかなか料理が来ない』『服が他人とかぶる』。そんな面白い真相が潜んでいるのだったら、まあいいかと許してしまいそう。

田丸さんは新刊を出すたびに新しいことに挑戦していてすごい。

今後の予定

①12/1 文学フリマ東京

12〜17時 東京ビッグサイトにて。
第一芸人文芸部の新刊を発売します!!
タイトルは『(仮)俺の推し本マガジン』
僕はショートショートと、書評を寄稿する予定です!

https://bunfree.net/event/tokyo39/

②『文芸ムックあたらよ 第二号 特集:青』

こちらテーマ『青』で作られた新進気鋭の文芸ムック。
僕は『
#00a0e9』というタイトルの短編小説を寄稿しています! “怪作”とのお言葉いただきました。

文学フリマ東京で先行販売されます!

ネット予約も始まっています!

第一芸人文芸部のレギュラー

①毎週水曜22時〜 stand.fm生配信

今週の本紹介、文学ニュース、活動報告などを行なっています。
お便りコーナーもあるので、質問お待ちしております。
第一芸人文芸部の活動のベースです!

② 毎週日曜16時30分〜BSよしもと『俺の推し本』

毎週レギュラー放送中。本について語り、推し本を紹介する番組です。
アーカイブはBSよしもとのサイトとYouTubeからどうぞ!ピストジャムさんと僕がレギュラーMCです。

放送予定
11月3日 ニッポンの社長・辻、ライス・田所
11月10日 ニッポンの社長・辻、男性ブランコ・平井
11月17日 しずる・村上、エレガント人生・山井
11月24日 しずる・村上、グランジ五明
12月1日 しずる・村上、銀シャリ・橋本



拙著について

① 『きょうも芸の夢をみる』

2023年3月に発売した“芸人”をテーマにして書いたショートショート&短編小説集『きょうも芸の夢をみる』。めちゃめちゃ自信作です!!

Amazon読書メーターブクログなどで感想書いていただけたらめちゃくちゃ喜びます!!

こちらに発刊への想いは、以下に綴っています。

そして以下のリンクから芸人の解散をテーマにして書いたショートショート『エルパソ』を無料公開しているので、ぜひ読んでみてください!

② 小鳥書房 『本屋夜話』 (「小鳥書房文学賞」詞華集: とりをめぐる12話の物語)

こちら小鳥書房さん主催の「小鳥書房文学賞」を受賞させていただき、その後発売されたアンソロジーです。“とり”をテーマにした12作。僕の『私・芸能人・鳥』という作品も掲載していただいています!

③『第一芸人文芸部 創刊準備号/創刊準備二号』

ともに一般流通していませんが、以下の本屋さんで取り扱ってくれております。自信作です! ぜひゲットしてください!

※在庫は各店舗にお問い合わせください。

【よしもとエンタメショップ】
・新宿店(東京/ルミネtheよしもと)
・難波店(大阪/なんばグランド花月1階)

【本屋】
——北海道——
函館 蔦屋書店 江別 蔦屋書店

——東北——
ヴィレッジヴァンガード盛岡南 ヴィレッジヴァンガード仙台ロフト
ヴィレッジヴァンガードイオンモール天童

——関東——
ヴィレッジヴァンガード PLUS(イオンレイクタウンmori)
幕張 蔦屋書店 代官山 蔦屋書店
ヴィレッジヴァンガード下北沢 
PASSAGE SOLIDA(第一芸人文芸部の棚)
古書ビビビ 本屋B&B 透明書店 芳林堂書店 高田馬場店
SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS 
青山ブックセンター

——甲信越・東海———
Book & wine 方方(甲州市) 軽井沢書店 中軽井沢店
ヒガクレ荘(静岡市葵区) ヴィレッジヴァンガード ビッグカメラ
ヴィレッジヴァンガード イオンモール木曽川

——関西——
ホホホ座浄土寺店 恵文社一乗寺店 京都 蔦屋書店  
水野ゼミの本屋の「まつよしの本棚」 本のすみか
ヴィレッジヴァンガード イオンモールりんくう泉南
ヴィレッジヴァンガード イオンモール茨木
有隣堂グラングリーン大阪店

——中国・四国——
本屋 aru ヴィレッジヴァンガード イオンモール倉敷
広島 蔦屋書店 エディオン蔦屋家電
ヴィレッジヴァンガード イオンモール防府
高知 蔦屋書店

——九州・沖縄——
九大伊都 蔦屋書店 六本松 蔦屋書店 TSUTAYA BOOKSTORE福岡空港
ヴィレッジヴァンガードゆめタウン佐賀
ヴィレッジヴァンガードアミュプラザ長崎
蔦屋書店 延岡エンクロス 
山ブックス(沖縄県大宜味村)

【オンライン】  FANY MALL

アーカイブ

① (2023年10月〜2024年3月)Amazon Audible 『本ノじかん』

2023年10月〜2024年3月までの半年間、パーソナリティを担当させていただきました!豪華なゲストと本や創作について語っているのでぜひ!

また番組内の『クチヅタエ』という企画で、バイク川崎バイク(BKB)、しずる・村上、3時のヒロイン・福田、ニッポンの社長・辻、レインボー・ジャンボたかおのリレー小説の連載が完成し、第23回では全員集まって反省会をしています!各回の朗読は、声優の白井悠介さんです!

ゲスト一覧(敬称略)
ピース・又吉、オズワルド伊藤、バイク川崎バイク(BKB)、しずる・村上、3時のヒロイン・福田、ニッポンの社長・辻、レインボー・ジャンボたかお、サルゴリラ・児玉、フルーツポンチ・村上、ラランド・ニシダ、見取り図・リリー、ニューヨーク・屋敷、Aマッソ・加納、チャンス大城、アキナ・山名、笑い飯・哲夫、ミキ・昴生
クリープハイプ・尾崎世界観
吉本ばなな、田丸雅智、朝倉秋成、ヨシタケシンスケ

東野圭吾さん初のAudible作品『誰かが私を殺した』の配信を記念して、2024年7月24日~28日までの5日間に渡って実施されたイベント「真夏のミステリーライブラリー」で公開収録した特別編も配信中!

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