睡眠時と起床時のHRVに関する新しい論文から学ぶ
心拍変動(Heart Rate Variability: HRV)は、心臓の拍動のゆらぎを示す指標として、日々のコンディションを評価するために活用されています。
特にアスリート、スポーツ愛好家およびその指導者らにとって、HRVはトレーニングへの準備状況の把握やトレーニング負荷の微調整に役立ちます。
また、近年では、HRV4TrainingやElite HRVといったスマホアプリを使う以外にも、多くの人が活用しているスマートウォッチ(Garmin、Coros、Polarなど)でもHRVの測定ができるものが増えてきました。
こういったデバイスの多くはRMSSDという指標をもとにHRVを評価しているという点では同じです。
一方で、HRVを測定するタイミングは個々に異なり、「睡眠中」と「起床時」の2つに大別できます。
それで、以前に記したとおり、睡眠データでは、前日の生理的・心理的負荷を反映する傾向がある一方、起床時に近い朝のデータでは、その日に控えるストレッサーとの時間が近いため、現在のコンディションに関する適切な情報が提供されると言われていました。
※参考文献と以前に記したnote
Nuuttila, O. P., Seipäjärvi, S., Kyröläinen, H., & Nummela, A. (2022). Reliability and Sensitivity of Nocturnal Heart Rate and Heart-Rate Variability in Monitoring Individual Responses to Training Load. International journal of sports physiology and performance, 17(8), 1296–1303. https://doi.org/10.1123/ijspp.2022-0145
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