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275 宮崎駿監督「君たちはどう生きるか」邪推、堀田善衛「方丈記私記」原作の自伝戦争映画!?

ついにジブリの宮崎駿新作のポスターが公式に発表された。ジブリ作品でここまで徹底された事前の秘密主義は初めてである。
いつも宣伝やPRで苦労しているジブリだが、あえて「このsns情報時代に一切事前情報を見せない」ことで、来年2023年7月はジブリ一色になるのだろう。

作品の主人公、登場人物、声優はもちろんあらすじすら謎。この鳥のようなキャラクターが物語のキーになってくるのだろうか。
オリジナルストーリーであることは間違いなさそうだ。

ここで仮説と邪推をしてみる。

宮崎駿は堀田善衛の作品からインスパイアされてきた。
最後の遺作(おそらく)になる本作も、当然そうであるはずだ。

このタイトルはあくまでもブラフで、本丸は堀田善衛の「方丈記私記」を下敷きにした自伝ファンタジー戦争映画になるのではないかと思う。

この話は面白くて、堀田善衛が空襲などの戦争体験と平安時代の古典・方丈記の「鴨長明」とをかぶらせ、ダブらせる不思議な物語だ。個人的体験小説とでもいうべきか。ドキュメンタリーやノンフィクションとも違うこの作品こそ、宮崎駿が映像化したかったことは前々から口にしていた。

そして高畑勲の「かぐや姫」が古典作品で終幕したのだから宮崎駿も
「日本の古典」を下敷きにしたいに決まっている(笑)。そこで「方丈記」、あるいは高畑が実現できなかった「平家物語」のような作品を自分がやる、いうわけだ。これがジブリサイドが徹底的な秘密主義を貫く理由ではないかと思う。
「なんだ2023年に古典作品か・・・」と思われれば意味がない。古典をあたかも最先端の「新作」のように提示したいのである。

戦後最大の名プロデューサー・鈴木敏夫の考えそうなことだ。

amazon レビューにもあるようにこの作品は不思議な主張が入り混じっている。


(1) 日本においては「無常感」という概念が時の為政者によって利用され続けて来た。大きな天災・人災による民衆の苦しみが、この「無常感」によって"いつしか"押し流されるという事を為政者は見抜いていた。
(2) 大きな天災・人災によって、日本全体が階級のない社会になるなら、いっそ快哉を叫びたい。

堀田善衛の日本人の融通無礙さを震災や人災、戦争などによって描写するーーー。宮崎駿の幼少期の戦争体験の自伝とファンタジーと古典の入り混じる作品である。

そんなオリジナルストーリーになると考えている。
全く外れてたらごめんなさい。
(2022.12.14記す)

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