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僕は大阪や東京の路上で半裸やモヒカン、マクドの看板の上や、ビルのボイラー室やリッツの便所で、スケッチブックに黒鉛の塊で殴るようにして詩を書いたりしていました。 また、山や薪スト…
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2021年3月の記事一覧

父になることについての詩的散文

父になることについての詩的散文

俺は俺のままでは浅すぎた
こんな俺では20代の頃の残滓を啜って生きてるだけじゃないか
考えるということを放棄してたんだ
10年近くも
考えようとしてた
考えようとしてただけだった

思考の前でクラウチングスタートの姿勢のまま10年経過していた
体そのものがカサブタのようになってしまっていた
俺は考えるということをしてみたかったんだ
思考を前に待つということ

世界が反復する音色に耳を澄ませる
風を

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男である恥ずかしさ

男である恥ずかしさ

女に終わりはない、女は続いていく
女の享楽に端はなく、ただただ只中にある
永遠のプロセス
生み出され続ける新たな余白
書き込まれることを断り続ける永遠の定式

刺し貫くことができぬもの、行き止まりはない
くぐり抜けるだけ
男はいつも墜落する、墜落が結語となり
起承転が後に生じる、まずは墜落がある
男は言い訳をする
言い訳に世界を語る
言い訳に創世記を綴る

歴史の裏側で
書き込まれることを断り続け

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