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「干し柿」について


秋の風物詩「干し柿」。

毎年11月頃になると、地方の家の軒下にいくつもの柿が吊るされている光景を見たことがある人もいると思います。

今回は、干し柿について解説したいと思います。


〈目次〉
1.干し柿とは?
2.渋柿を干す理由
3.干し柿の名産地
4.干し柿の栄養素


1.干し柿とは?

干し柿は、渋柿の果実を天日乾燥、もしくは人工的に加熱乾燥した食品です。 日本独特の乾燥果実(ドライフルーツ)の一種 です。

製法の違いにより名称が異なり、

・串柿…竹串に刺して乾燥させたもの
・つるし柿…紐に吊るして干したもの
・転(ころ)柿…半乾きの状態でむしろの上で転がしながら乾燥させたもの

に分けられます。



2.渋柿を干す理由
干し柿に用いられるのは「渋柿」です。
一般的に食べられている「甘柿」とは異なり増す。

渋柿を乾燥させることにより、 渋柿の可溶性のタンニンが、不溶性(口の中で成分が溶けないこと)に変わって渋みが無くなり、甘みが強く感じられる ようになります。

昔の人々が「渋柿をなんとかして食べる方法ないか」知恵をしぼりました。

また、甘柿そのものの糖度は渋柿よりも低いです。そのため、甘柿を干し柿にしても、渋柿の干し柿ほどは甘くなりません。


3.干し柿の名産地

干し柿は日本各地で作られています。とくに多く作られているのは 長野県と福島県と山梨県 です。

中でも、長野県の下伊那郡高森町の市田という地域で栽培されている 市田柿 を使った干し柿は、もっちりとした食感と品のある甘みが特徴の日本の代表的な干し柿です。


4.干し柿の栄養素
干し柿には栄養素がたくさん入っています。
①タンニン
タンニンはポリフェノールの一種です。ポリフェノールは 美肌効果があり、アンチエイジング に効くといわれています。

また、高血圧や二日酔いに効果があるとされ、抗酸化力を持つことから動脈硬化を防いで生活習慣病の予防にも効果が期待できます。

②βカロテン
人参に多く含まれていることで有名なβカロテン。強い抗酸化作用があり、 アンチエイジングや生活習慣病の予防に効きます。

βカロテンは体内に吸収されるとビタミンAに変換され、お肌や粘膜の健康を維持したり、免疫力をアップさせたりする効果があります。


③食物繊維

干し柿は食物繊維がたっぷり入っています。通常生柿1個あたりには約4gの食物繊維が入っていると言われていますが、 干し柿は約5.2g と、干し柿の方が豊富に含まれいます。

また、「不溶性食物繊維」が多いので、胃や腸で水分を吸収して便のかさを増し、腸を刺激してぜんどう運動を活発にし、便通を整えてくれます。


④カリウム

カリウムは人体に必要なミネラルの一種です。ナトリウムを排出するはたらきがあるため、塩分の摂り過ぎを調節し、体内の余分な水分や塩分を尿として排出します。 むくみの解消 に効果的なのです。


参照元; 「VeLta YOKKA」Webサイト

以上

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