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【詩】濁流

もっと綺麗なものだと思っていた
優しくて明るくて
自分を 人を包み込んでくれるものだと

重いなんて
そんなこと言われるなんて
まるで執着と表裏一体
そう突き付けられたから
思わず飛び出した

足元が崩れる
濁流に飲み込まれて
息ができなくなって
色んなものにぶつかって
広い海に放り出され
必死でたどり着いた誰もいない浜辺


孤島の対岸を眺める
桟橋がある
こっちからずっと見てるけど
いつか誰か気づくかな
気付いてほしい

潮が引き
砂の道が見える

あの対岸まで間に合え
黒い海に拐われる前に
誰かに会えますように


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