僕は「童貞力」について語りたい 完結編:魅力的な男性とは?
童貞力トークの完結編。
なんでこの話題で3回分も書いたのか自分でも分からない。無意識に話題に困っていたのだろうか。
前編二つを見ていない方は以下のリンクからどうぞ。
前回の中編では童貞力が魅力とされているのかについてを過去のフィクション作品から紐解いた。
結論として、中編では「童貞力は魅力である」と考えて問題ないだろうという結果となった。
…………しかし魅力的な男性という観点では、童貞力のみでは不足でその他にいくつか条件があるように思えてならない。
ラストとなる今回では童貞力という視点のほか、どのような性質をもった男性が魅力的に見えるのかについて考えていくことでどうやって「需要のある童貞」になっていくかを考察していく。
■童貞力をもつヒーローたちの共通点
前回の記事で紹介した童貞力が魅力のキャラクターたちには以下の共通点が見られると感じる。
①ハイスぺ
②無害そうな容姿
③ここぞというときにストレートな言動ができる
④相手に媚びない
⑤相手の意思をくみ取った言動ができる
忘れてはいけないのだが中原も慶応義塾大学(がモチーフの大学)出身だし逃げ恥の平匡さんも京都大学で安定した収入で、ジョンヒョクもエリート街道まっしぐらのバキバキの軍人である。
正直彼らのようになる必要はないと思うが、どうやらいくら童貞力が高くても女性にとっては多少のスペックは無視できないものなのかもしれない。
しかし、僕はスペックというのはあくまで「加点要素」であると僕は思っている。響いてくるのは恐らく②以降の要素だ。
以下の童貞のよくある失敗例を基に、②以降の要素について後ほど考察を深めていく。
■童貞の失敗例と魅力の本質
実はこのシリーズを投稿してから友人から僕のもとに童貞のエピソードが寄せられている。
現実の話なのでプライバシーの観点で具体的なエピソードは書かないのだが、僕は童貞がどのように女性を口説くのに失敗しているのかを頂いたエピソードから読み解くことができた。
ずばり、童貞は女性を口説こうとしたときの精神のベクトルがあくまで自分に向いているのだと思う。
例えば、頂いたエピソードでは「自分の良いところを見せようとすることに注力する」傾向が顕著に見られ、「意中の女性と同じ時間を共有し楽しむ」という行動が行われていない、そもそも意識されていないことが確認できた。
さらに、そこそこの年齢になって童貞の方は焦りから保守的になってる場合が多い。そうなると自己防衛の行動に走り、どうしても女性に媚びるような言動が増えてしまう。女性からしてみれば自信のないように見える男性は見向きもされないので、完全に努力の空回りとなってしまっている。これは「嫌われないようにしないと」という自分への精神のベクトルが働いていると考えてよい。
気遣いのできる男性はモテるというが、嫌われないための自己防衛は気遣いではなく自信のなさの表出と捉えられてしまうだろう。
……が、個人的にはぶっちゃけ自信がないくらいだったらまだよいと思う。
自信がないならつければよいからだ。仕事なり勉強なりで結果を出して、自分の価値を自分で認めることができれば自然と男女関係なく人は集まるからだ。
自分の弱さを理解したうえで強くなった人間は一番強く、かっこよく見えるのだ。
…一番性質が悪いのは謎に最初から自信満々なタイプの童貞だ。
このタイプは「自分はこんなにかっこよくて実力のある自分がモテないはずがない」という思考でいっぱいなので、女性を口説くという発想にほぼなっていない。実際にハイスぺだったとしても年収や容姿をちらつかせれば女性は落ちると高をくくっているため、そもそも相手に対して興味を抱いて会話をすることができない。
ハイスぺなのになぜかそこそこの年齢になっても婚活イベントに行っているような男性はこのタイプが多いように思える。
このタイプは「自分は間違っていない」思考が強いので思考の修正が効かず、仕事とかはめちゃくちゃできるのに女性関係については滅法弱くなってしまうケースが多い。
改めて結論を述べると、「童貞は自分のことで頭がいっぱいになってしまい相手の女性にどう見られているかということしか考えられなくなっている」ということだ。
心のベクトルを相手に向け、「相手を楽しませたい」と考えその行動基準に従えば、おのずとウケは良くなるように思える。
■自分らしくあれ~童貞力の本質~
ここで童貞力をもつヒーローたちの共通点をもう一度見てみよう。
①ハイスぺ
②無害そうな容姿
③ここぞというときにストレートな言動ができる
④相手に媚びない
⑤相手の意思をくみ取った言動ができる
上記の童貞たちの失敗例を見ればわかると思うが、③以降の点についてはまさにきちんと「相手の女性のことを思っている」という前提のもとで現れる態度だと思う。
そして不誠実なハイスぺは淘汰されていることから、①はもちろん必須要件ではない。②に関しては当たり前の要素なので小ぎれいにすることを意識すれば解決だろう。
身も蓋もないことを言ってしまうと、例に出したヒーローたちはきっと童貞力なんてなくてもヒロインとくっついていただろう。なぜなら彼らは前提として相手に対して誠実で、相手のために考えて行動ができる性格のキャラクターだったからだ。
ここで本題の童貞力についてまとめるが、童貞力はあくまで魅力の一部でありこれがあればモテるなんてことは全くないように思う。
童貞力があったらモテるなんてことがあればこの世に童貞で悩む人なんているはずがないからだ。
あくまで「女性に対して誠実な人」が童貞力を持ち合わせていると、誠実さをアピールするポイントが増えてさらなる加点となるだけなのだ。童貞力はOSではなくアプリなのだ。
……では今童貞で悩む人はどうしたらよいか。
今の自分を客観的に見て理解し、その自分を受け入れることから始めればいいと思う。
恋愛においてよく障害となるのは、プライドが原因で自分の魅せ方を操作しようとしてしまうことにより理想と現実のギャップだ。
こんなことに神経をすり減らしていたら「自分のことばっかり」と思われて人が離れてしまうのは当然と言える。
なのでまず自分の立場を理解し、それそのものを受け入れてて自信に変えていくことで、「相手を想うこと」に精神と頭のリソースを割けるようにすることから始めればよいのだ。
ありのままの自分で接することが、恋愛成功にとっては最終的には一番なのである。
…
……
………
■さいごに
三回にわたって童貞力を語ってきたが、結論として「需要のある童貞」に童貞力は実はそれほど重要ではないという結論に至った。
しかしありのままの自分を受け入れることが結果的に人間の魅力を上げることになるという点については、自分でも今まで意識していなかったポイントであるため、気づきであったと思える。
最後の最後でいまさら感があるが、僕は童貞の方を否定しているつもりは全くない。むしろ、僕の周りの童貞にはとても魅力的な人がたくさんいる。そういった方々がどうやって望ましい恋愛ができるのかを真剣に考えたのがこのシリーズのきっかけとなっている。
有益かは分からないが、どこかの誰かがこの記事を読んで成功してくれたらうれしいな、と願っている。
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