時給とビジネスとお金の質について考える
どうも、244です。普段はハンドメイドEC大手 Etsy エッツィの攻略情報を発信していますが、今回は気づき的なことを書いていきます。
ぼくは現在、週5で時給の仕事をしています。これは、生活費を稼ぐため。そのかたわら、平日の1〜2時間と週末を活用して自分のビジネス(Etsyショップ運営)を育てています。来年2月で1年が経過します。
まだまだ自分のビジネスからの収入は少なく、お小遣い程度ではあります。理想は週5の仕事をやめて自分のビジネスだけで食っていくことです。
そうしたことを考えていったときに頭に浮かぶのは「時給」「出来高」「お金の質」などの言葉でした。
時給の仕事
これはわかりやすいですよね。「時給◯◯円」という条件で、働いた時間分だけで報酬をもらう。例えば、時給1200円なら8時間働けば9600円の報酬がもらえます。(税金などの話は横に置いておきます)
1日8時間、週5としましょう。それで月20回勤務すれば1ヶ月で19万2000円の報酬を得ることができます。この場合ですと、手取りで15〜16万円といったところでしょうか。
ぼくの1ヶ月あたりのベースの生活費は10万円です。もちろん、ここに趣味だったり交際費だったり、臨時の出費などが入ってくるので、実際はもうちょっとかかるのですが、「最低限の生活のための費用」で考えると10万円もあれば生活できます。
現在の仕事には特に不満はなく、自分に合ってる仕事だなと感じてはいるのですが、とはいっても「時給」の仕事です。社会視点でみれば「労働力」を、自分視点でみれば「時間」を販売しているという感じでしょうか。
時給の仕事だと、報酬を増やすには「働く時間」を増やすしかありません。でも、時間は有限です。1日24時間というのは地球上で共通ですので、お金よりも時間のほうが大事だといえると思います。
「報酬を増やす=自分の時間が減る」ということになりやすいので、時給の仕事だけをずっと続けるのはリスクがあるだろうとは感じています。それは、一番大事な"時間"を捧げ続けることになり、さらにいうと、終身雇用は珍しい世の中になってきていますので、解雇のリスクもあります。
とはいっても、「時給の仕事はダメだ」なんて全く思っていません。のちほど「お金の質」の話で触れますが、要するにバランスだと思います。
※いろいろな話で「結局バランスが大事」って話に落ち着くことがありますが、やっぱり「バランスが大事」なのだと思います。でも、こういう結論って聞こえ方としてつまらなかったりするんですよね。でも、バランスってやっぱ大事なんだと思います。本当に大事なことって、退屈な響きなのかもしれません。
出来高(自分のビジネス)
「出来高報酬の仕事=自分のビジネス」とは必ずしもならないとは思います。会社員で出来高報酬の仕組みがあったりもするでしょう。ただ、今回は「自分のビジネス」というくくりで書かせてください。
ぼくが現在育てているEtsyショップ運営が「自分のビジネス」と言えるのですが、まだまだ収益は少ない。ショップを開設して8ヶ月ほど経過していますので、これまでに投下してきた"時間"を考えると、時給100円ではきかないかもしれません。
でも、これは自分のビジネスなので、最初は大変かもしれないけど、がんばって続けていけば、どこかで大きな収益が得られるかもしれません。
時給の仕事は「労働力」「時間」を提供すればいいのでシンプルですが、自分のビジネスとなると「労働力」「時間」をめちゃくちゃ投下しても報酬ゼロかもしれない。でも、成功したら時給に換算したときにとんでもない報酬になるかもしれない。
そういう「時給」から離れたポテンシャルが「自分のビジネス」にはあると思います。
「やりたいこと」と「できること」
ぼくは現在の自分のビジネス(Etsy)は、基本的に「できること」でやっています。そこに微量の「やりたいこと」が入っている感じです。
このバランスは難しいのかなと思います。「やりたいこと」100%だったら熱意が入りやすくてガガガーと勢いでいけるかもしれませんが、ぼくの場合は過去に燃え尽きた経験が何度かあり、「やりたいこと」を探しているときにピンとくる難易度が年々上がっている気がしたので、「できること」をやっていきながら進めています。
このあたりのことは以前のnoteで内省の方法について書いていますので、気になる方は参考にしてみてください。
直近は「やるべきこと」を模索中
最近の話でいうと、Etsyで展開している商品で新しいシリーズを考えたいと思い、こちらの本を読んでいます。
ヴィクター・パパネックというデザイナーの方が著者で、日本語訳版が出版されたのが1974年だそう。文字が小さく、しかも2段組レイアウトなので情報密度が高い本で、冒頭のことばがしびれます。
著者自身がデザイナーなのに、いきなりデザイン業(本文では"広告デザイン"と表記)を批判するところからはじまるのです。
ぼくは現在Etsyショップにてポスターデザインのデジタル販売を行なっているのですが、「そもそもなんで自分がつくる商品は世の中に必要なのか」ということを考えはじめて、デザインのそもそも論としてこの本が気になり、現在読んでいる最中です。
「できること」「やりたいこと」などをブレンドしていったときに「やるべきこと」が見えてくるのかなと思っているのですが、どうせやるのであれば世の中に必要なものをつくりたい。それがいまの「やりたいこと」かもしれませんし、本を読んでいき、考えていくなかで「これは自分のやるべきことだ」と見えてくればいいなと思っています。
というか、本のタイトルがいいんですよね。「生きのびる」って。そうだそうだ、ぼくは生きのびたい。生きのびるためのデザインを学びたい。
お金の質
さて、話がそれてしまいましたが、時給、自分のビジネスの話に戻します。お金の質の話です。
お金に質?と思うかもしれません。例えば、1万円は1万円で、そこに「質がいい1万円だ」なんてことはないのではないか、と。1万円を持っていたら、それで買えるものは当然1万円分ではないか、と。
ぼくがお金の質について考えるきっかけになったのは、『お金は君を見ている』という本です。
キム・スンホというアメリカでビジネスを成功させた実業家の方が書いた本なのですが、この本の「お金によって性格は違う」という章が印象的でした。
例えば、これはみなさんもイメージしやすいかと思いますが、思いもよらぬ臨時収入ってすぐ使っちゃう率高くないでしょうか。
例えば、ある日臨時収入が3万円入るとします。そんな収入が入るとは思ってもいなかった。なんかそういうときって、「これでなにか買おうかな」って思考がでやすいような気がします。
汗水流して3日間働いて稼いだ3万円、ぽっと入った3万円。この2つは金額では同じ「3万円」です。その3万円で買えるものの量は同じです。でも、前者の苦労して稼いだ3万円のほうが大事に使おうと思いやすいし、後者のほうが「使っちゃえ」となりやすい気がします。
時給の仕事をいつやめるのか
この話からぼくなりに考えたのは、「どのタイミングでいまの時給の仕事をやめるのか」ということです。これを判断するために「お金の質」というのが大きくからんできそうだなと。
言い換えると、いまぼくが生活費のためにやっている時給の仕事と、自分が育てているEtsyビジネスの2つを考えたとき、お金の質、いや、言い換えまして「ビジネスの質」が高いのはたぶん前者の時給の仕事です。
ぼくがいま時給で働いている職場のビジネスは、当然ですがぼくが育てたビジネスではありません。飲食業界に関係しているビジネスで、その創業者が育てたビジネスの仕組みに乗っからせていただき、時給単位でその一部の収穫物をいただいているような感じです。
さて、質の話です。人々の胃袋をつかんでいるビジネスと、部屋に飾るインテリアのためのビジネス、どっちがビジネスとして堅いのか。ぼくは胃袋をつかんでいるほうだと思います。人は部屋にポスターを飾らなくても生きていけますが、食べないと生きていけません。
だからぼくは、自分のビジネスの収入が時給の仕事と同等になったくらいではやめるつもりはありません。自分のビジネスが時給の仕事の2倍〜3倍の利益を少なくとも半年以上生むようになってはじめて辞めることを考えます。
例えばどこかのタイミングで、自分のビジネスの収入が一時的に時給の仕事の倍になる日がくるかもしれません。それはとても喜ばしいことですが、それと同時に一時的なものの可能性も高いはずです。
一方で時給の仕事の場合は、「労働力」「時間」を売っているという面ではリスクはありますが、ビジネスとしては堅い。毎月ある程度の収入が継続的に得られるという予測面においては、お金の質が高いと思っています。
収入源を増やす
つらつらと書いてしまいましたが、ぼくが見据えている先の景色をシンプルにいえば「収入源を増やす」ということですかね。
生活費をひとつの仕事(ビジネス)に依存していたら、その仕事を失ったときのダメージが大きすぎます。であれば、収入源を2つ、3つ、4つと増やしていくことでリスクヘッジとなり、ひとつを失っても他で多少カバーできます。落下時の緩衝材のようなものになってきます。
まずは、Etsyをがんばってみる。「できること」からはじまったこのビジネスは、最近はちょいと「やりたいこと」も混ぜてみて、デザインの根本を学んでみて「やるべきこと」を見つけたい。そうしてうまくいってきた先で、またさらにビジネスを、収入源の種を増やしてみる。
最近は、そんなことを考えたりしています。
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