音楽家の旅行記 伊勢・奈良編 Part15 -浜松餃子〜道中〜コンクルージョン-
浜松餃子
一時間炎天下で並んだ後の店内の過ごしやすい環境に安堵しながら餃子を待ち、ついに到着。
浜松餃子。宇都宮餃子と町おこしでメディアではバチバチと火花が散っているようだがはてさて、そのお味は。
宇都宮が白菜に対し浜松はキャベツが野菜のメインのようだ。故に味の丸みは少ない分甘味や旨味がガツンとくる。宇都宮が女性的なのに対してこちらは男性的な印象だ。にんにくはだいぶ抑えめか入っていないような気がしたが思いの外野菜感が強く全体的に味がしっかりしているのにしつこくなく食べやすい。もちろんそんな餃子は白米にも合うがビールにはなおのことぴったしカンカンだろう。ましてやこのカンカン照りの気候ではなおのことだ。
道中
噂の浜松餃子を堪能し駅に戻る。浜松駅で途中下車したのはもう一つ理由がある。ここ浜松は楽器の大手メーカーYAMAHAの本拠地であり浜松駅にはそのYAMAHAのグランドピアノがおいてあるとのこと。そのグランドピアノを弾くのも目的の一つだった。
新幹線乗り場の改札内にあるので入場券を買いゲートをくぐる。
少し進むとアミューズメント施設のようなエリアが目に飛び込んできた。その中の一画にグランドピアニストが置かれていた。そこで弾いた様子は以下のリンクから観覧できるのでぜひ見てほしい。
ピアノを堪能した後は再び東海道本線にのりまずは熱海を目指す。乗車してすぐに車窓から浜松湖が見えてくる。浜松湖はうなぎの養殖で有名な事、浜松と新潟の糸魚川を結ぶ線あたりから西日本と東日本に分かれる、というぐらいしか知らなかったのだが実際に見てみると想像していた以上に綺麗な湖であるということを最初に思ったのだった。スイス在住時は湖の存在がとても身近で、チューリッヒもローザンヌもジュネーブも湖が近場の定番観光スポットだったものだ。その湖がまた綺麗で、海水浴場ならぬ湖水浴場があったものだ。日本に戻ってきて以来、都民の私にとっては湖というのは縁遠いものであったが浜名湖を見てそのスイス在住時の感覚を少し思い出したのであった。スイスの湖に比べると少し淡い印象があった、もっとも雲域が変わりだいぶ天気が崩れ始めたせいかもしれないが。
更にしばらく進むと空気感が変わり始め関東の少しもったりとした濃淡強めな雰囲気に変わった。浜名湖を境に西日本、東日本というのはなるほどなと思った次第。陸路だとこういった変化が間近に感じられるのが醍醐味の一つだ。そしてかなり外は暗くなってきたが電車から富士山が見えだした。
やはり日本のシンボルであり日本最大の山、見応えはあるのだがやはり富士山は山頂に雪が積もっていて欲しいものである。浜松から熱海まで2時間、静岡県の大きさを再実感する。そして熱海で下車。乗り換えは気分転換のポイントでもある。熱海からは東京都を目指すのだがその途中で土産物眺める。結局何も買わないまま再び長い電車の旅へ。熱海を越え今度は神奈川湾岸の電車旅だ。途中の小田原の発着チャイムでえっさほいさっさした後は江の島を越え、横浜を過ぎやっとの思いで東京都に突入。品川から在来線に乗り継ぎ帰路についた。
コンクリュージョン
以上で音楽家の旅行記 伊勢・奈良編を締めたいと思う。体調不良で思うように執筆できない期間が長引き掲載が伸びた事を申し訳なく思うのと同時に旅の記憶がどんどん曖昧になっていくことに焦りも感じ、だいぶスリリングな気分だったが無事書き終えることができて本当によかったと一安心したところである。そして既にこの時点で青春18きっぷの2日分を消費し、2回の日帰り旅を決行し、その度の記憶が既に曖昧になり始めている恐怖心が発生していてまだまだスリリングな気分の中にいることを告白しておく。自分で自分の体調がどうなるかわからないためどんなペースになるか未知数なのだが焦らず楽しく書いていくことを大事にまた筆を執りたいと思う。