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お菓子の裏側

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あらゆるジャンルのフランス菓子を食べて、作って、教えて、取材してかれこれ30年。それでも、まだまだ迷路に舞い込んでは、美味しいお菓子とは何ぞや?を追求する日々。しかし、ある日その…
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#ナポレオン

コルシカチーズケーキ

コルシカチーズケーキ

このチーズケーキは、コルシカに伝わるFiadoneフィアドーヌと言うデザート菓子です。

コルシカを代表するチーズ、ブロッチュを使ってつくります。ブロッチュは、コルシカ出身のナポレオンの母がこのチーズを恋しがり、コルシカから山羊を連れてこさせたというエピソードも残っているチーズ。11月から7月にかけて、山羊か羊、またはその両方の乳清から作ります。乳清とは他のチーズを作った際に出るたんぱく質が含まれ

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象も食べていたという1870年代のフランス🇫🇷

象も食べていたという1870年代のフランス🇫🇷

フランス中世後期はペスト、飢饉、戦争によって本当に貧しくて、先日のZoomお菓子歴史講座でもお話しましたが、粘土80%、小麦粉20%のパンまで作っていたという!これにも驚きでしたが、次の講座に向けてあれこれ調べていたら、ナポレオン3世の第2帝政時(ナポレオン3世は、ナポレオン1世の最初の奥さんジョゼフィーヌの連れ子とナポレオン1世の弟の子供、つまり1世の甥。なぜナポレオン2世時代はなかったかという

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ナポレオンとマーガリンコンクール

ナポレオンとマーガリンコンクール

19世紀、フランスの皇帝となったコルシカ出身のナポレオン1世とその甥3世は、現在の私たちの食生活にも生かされている3つの食品開発に携わったことでも知られている。それらは、甜菜で作る砂糖、殺菌された瓶詰食品、マーガリンである。

*砂糖:1806年、ナポレオンがイエナの戦いでヨーロッパ征服を果たすが、唯一残ったイギリスを屈服させるため、大陸封鎖令を発した。しかしこれが裏目に出てフランスは砂糖不足とな

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コルシカワインまとめ

コルシカワインまとめ

コルシカのブドウ畑は古くギリシア時代から存在しており、ワイン造りは細々と行われていたが、1960年代のアルジェリア独立に伴い、コルシカ島に移住した人たちがワイン造りに携わることによって量産されるようになる。しかし品質が伴っていなかったため、1980年に品質改良がなされた。
海抜300メートル以上の高台にあるぶどう畑は、夏は高温で冬は平均気温3℃。さらに海からの風の影響もありブドウ栽培に適した土地と

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コカコーラの元は、コルシカ人が作ったというのは、本当のようです。

コカコーラの元は、コルシカ人が作ったというのは、本当のようです。

コカ・コーラは、もともとコルシカ人が考案した飲み物がきっかけで作られたのをご存知ですか?

その人物は、コルシカ出身のアンジェロ・マリアーニという薬剤師で、1863年、コカインの元であるコカの葉とワインを混ぜた「マリアニ・ワイン」というものをパリで考案したんです。
著名人やヴィクトリア女王、さらには法王レオ13世までが、抗うつ剤として愛飲していたらしいです。法王はその宣伝広告にも出ていました。

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