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マンガのできあがるまで
去年の末、年末休みに入る直前に、一本の電話がかかってきた。
いぶかしみながらも出てみると、メンタルヘルスの雑誌『こころの元気+』の編集者さんからだった。
「いつもお世話になっております」
心持ち姿勢が伸びる。
私はその少し前に、『こころの元気+』3月号によせて文章を投稿していた。
それを元に2ページのマンガを描いてもらえないか、という依頼だった。
3月号の特集は、オーバードーズ(過量服薬)について。
依頼されたマンガの内容は、オーバードーズの体験と、今考える生きる意味、というもの。
以前、noteの有料記事に書いたことと重なっている。
締め切りまでは1ヵ月。
これまでもそのくらいの期日で、きっと間に合うだろうとお引き受けした。
普段はメールでやりとりするけれど、今回は急ぎのため電話だった。
めっきり人と話す機会がない私は、最後に言ってもらえた
「よい年をお迎えください」
の言葉がうれしかった。
締め切りまで1ヵ月あるとはいえ、よく考えてみれば、年末年始休みをたっぷり挟む。
ネーム(原案)をメールで送ったのが年明けで、OKをもらえたのが休み明け。
原稿にかけられる時間は2週間ちょっとしかない…
そして下絵が難航する。
自分の体験を元にしたマンガだから、主人公は自分なのだけど。
私は少女漫画のような絵柄が好きで、これまでうら若い女の子しか描いてきていない。
30代後半の女性を描けないことに、ここにきて気づく。
下絵を半分以上描いておいて今更、キャラクターの設定画を作る。
目鼻口のバランス、あごの輪郭、首の太さ、肩の丸みを意識して、年齢を出そうと試みる。
下絵を描き直す。
う~ん、まだ全然若い…でも限界。
もう、自分を美化するのが私の画風ですと開き直るしかない…泣
人物の表情は大切に描いた。
下絵だけで6日かかり、締め切りまであと1週間。
私は、集中して作業できる時間が1日に2~3時間と短く、そのうえそれを2~3日続けたら1日は休まないと持たない。
それがギリギリ精一杯。
締め切りがあるお仕事をもらえて、自分のペースがはっきりわかってきた。
ペン入れ(清書)はよく集中でき、2日で完了。
原稿をスキャンして、デジタルで髪をベタっと黒く塗りつぶしたまではよかったけど、白でツヤを入れるのに苦戦する。
今までどうやってたっけー?
描き方を全然確立できていない。
家にある偉大な先生方のマンガ(読むのは少年漫画が多め)を参考に、試行錯誤しながら描く。
もっとさりげなく入れるには、要研究だな。
あとは濃淡のバランスを意識しながらトーンを塗り、セリフを仮入れして、完成!
メールで入稿できたのは、締め切り前日だった。
私の要領が悪いからだけど、いっぱいいっぱい時間をかけすぎたなと反省している。
今後の課題として、原稿料に見合った仕事量に収めなければ。
そして容量的にもいっぱいいっぱいになって、他のことが手に付かなくなり、先を見通せなくなるのはよくない…
もう少し余裕を持てたらいいのだけれど。
原稿料は貯めようと思っている。
いつか、ブルートパーズの指輪を買いたいな。
それかアクアマリンもいいな。
淡い水色の石が欲しい。
アクセサリーなんて、無くてもいいものだけど。
私は昔から天然石が好きで、なんとなく、とても欲しい気持ちを尊重してみようと思う。
それをモチベーションに、また『こころの元気+』への投稿をしていこう。
コンボ(地域精神保健福祉機構)発行の、メンタルヘルスマガジン『こころの元気+』3月号は、3月15日発刊です。
もし手に取る機会がある方は、ぜひ読んでくださいね。
書店には置いていませんが、メンタルクリニックの待合などに置いてあることがあります。
電子版では一部分が全体に公開されるので、またお知らせします。
長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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