『学校は行かなくてもいい ―親子で読みたい「正しい不登校のやり方」』―朝日新聞朝刊「ひもとく」
文部科学省の調査によれば、平成30年度の不登校生は16万4528人。平成10年以降増加を続けています。
不登校生のための学校相談会やフリースクールなど様々な支援体制があるなかで、不登校経験者による活動も行われています。
両親は教師、そして10年間の不登校を経験した青年
小幡和輝さんをご存知でしょうか?小幡さんは、幼稚園から次第に通園しなくなり、小学校2年生から10年間の不登校を経験した現在26歳の青年です。小学校・中学校と、学校へはほとんど行きませんでしたが、高校3年生で起業。現在は、内閣府から地域活性化伝道師の称号を得て、地方創生の分野で活躍し、「#不登校は不幸じゃない」の発起人としても活動しています。また2018年には、不登校の子どもたちやその保護者に向けて、『学校は行かなくてもいい ―親子で読みたい「正しい不登校のやり方」』を執筆しました。
2019年5月18日付の・朝日新聞朝刊の読書欄「ひもとく」では、『僕が学校を辞めると言った日』を執筆たノンフィクション作家の稲泉連さんが、「『学校が唯一」の呪縛を解く」というテーマで、小幡さんの著作を紹介しています。
「学校に行かない」という選択を経験したことのある稲泉さんはその当時を振り返りながら、「小幡氏が指摘する通り、必要だったのはそれらの本や情報を自ら探し、『学校』という場所の意味を相対化して考えるてみることだったのだろう。」と述べ、その結果、「『学校が唯一の選択肢』という、自分を苦しめた思いから解放されていったような気がする」とも述べています。
学校に行けない自分はダメな人間?
小幡さんは不登校中、「学校には行かなければならない」という周囲の圧力により、「自分はダメな人間なんだ」と、どんどん自己肯定感が下がっていったそうです。それでも、大好きなゲーム(不登校の10年間で費やした時間は3万時間!)を通して、たくさんの友だちを作ることができ、たまたま手伝ったイベントがきっかけで得た、「自分もなにかやってみたい!」という思いが人生を大きく変えたそうです。
学習については昔と違い、インターネットを始めとする沢山の方法がある時代。
小幡さんは、「学校へは行ったほうがいいかもしれない」。でも、どうしても学校へ行けないのなら、「行かない」と決めて、夢中になれることや居場所を見つけてほしいと、不登校の子どもたちに向けてメッセージを送り続けています。
2019年5月18日付朝日新聞朝刊
―小幡和輝 ( Obata Kazuki )
NagomiShareFund & 地方創生会議 Founder/内閣府地域活性化伝道師。
#不登校は不幸じゃない 発起人。
1994年、和歌山県生まれ。約10年間の不登校を経験。当時は1日のほとんどをゲームに費やし、トータルのプレイ時間は30,000時間を超える。その後、定時制高校に入学。地域のために活動する同世代、社会人に影響を受け高校3年で起業。様々なプロジェクトを立ち上げる。
2017年、47都道府県すべてから参加者を集めて世界遺産の高野山で開催した「地方創生会議」がTwitterのトレンド1位を獲得。その後、クラウドファンディングと連携した1億円規模の地方創生ファンド「NagomiShareFund」を設立し、地方創生の新しい仕組みを構築中。GlobalShapers(ダボス会議が認定する世界の若手リーダー)に選出。
2018年、学校生活に悩みを抱える子どもたちと、その保護者に向けて、
『学校は行かなくてもいい親子で読みたい「正しい不登校のやり方」』を執筆。
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