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社会で活躍するための必須条件「人間関係に対する強さ」はこの2つで磨かれる

勉強ができることはもちろん大事。
それでも人間関係が重要な社会において、
必ずしも勉強ができるだけでメシが食えるかというとそうではありません。

基本的に会社経営とは、人を動かしてやること。そういう観点から考えると、何で稼ぐかにもよるのだけれど、人間関係に対する強さをどう育むかということが、自立してメシが食える大人になるための重要な要素なのだと思います。

『ダークサイド・スキル』でもいっているのだけれど、メシが食えるようになるスキルを「ヒューマン・スキル」と定義したときに、

究極的にそうした人間力系を鍛えるのは「恋愛」と「営業」の経験だと思うのです。


1、恋愛は恋愛でも…

まず「恋愛」からいうと、“王者の恋愛”はダメです。王者の恋愛というのは、常に異性が寄ってきて、よりどりみどり、次から次へと相手を代えていくという恋愛です。要はモテる人の恋愛です。一方で、フラれ続ける恋愛もありますね。これを経験すると、相手のことをとてもよく考えるようになります。

フラれ続ける人は、
「あの子はこのパターンで失敗した」
「どうしたらこの子は喜んでくれるんだろう」などと、意中の相手に振り向いてもらうために寝ずに考えます。

若いうちの恋愛は、人間を見る目というか、
対人関係の力が磨かれるんですね。


2、営業は営業でも…

もう1つの「営業」は、いわゆるBtoC的な、顧客がたくさんいて不特定多数の人にパッと訴求して売るような営業タイプじゃなくて、いわゆるBtoB型の営業。企業対企業の営業です。

こうしたウン千万円とかウン億円の設備機器だとかを売らなくてはいけない企業のパターンだと、商談サイクルがかなり長くて、担当者の一存ではなかなか物事が決まりません。

そういう場合、担当者の考えていることや向こうの会社のパワーバランス、誰にこの提案をもっていったらいいのか、どういう順番でボタンを押さなくてはいけないのかなど、ものすごく考える必要があります。

私が昔いた、BtoBで何億円というシステムを請け負う会社での話ですが、
若い営業マンが大きな商談をまとめる寸前までいったときに、

「お前、だれそれ部長の家は分かっているんだろ?だったらこの週末、一升瓶持って遊びに行ってこい!」

とアドバイスしたのです。きっと、「20代の若い男の子だし、あまり気張って売りに行くんじゃなくて、酒でも飲んで自分をさらけ出し、自分を理解してもらってこい」ということだったのだと思います。

今の時代は、家まで押しかけるのは無理かもしれないけれど、これも1つの人間的なやり方だと思います。

人間関係に対する強さを育むには、やはり「恋愛」と「営業」がとても重要だと思います。

―木村尚敬( Kimura Naonori )

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株式会社経営共創基盤 パートナー
取締役マネージングディレクター
1968年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。レスター大学経営大学院修了、ランカスター大学経営大学院修了、ハーバードビジネススクールAMP修了。経営共創基盤にて製造業を中心に経営改革や事業強化など、様々なステージにおける戦略策定と実行支援を推進する。主な著書に『ダークサイド・スキル』(日本経済新聞出版社)がある。

教育界の革命児 高濱正伸さんとの異色のコラボで、『SD20 20歳からのセルフデザイン』を上梓。

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高濱正伸さん

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エッセンシャル出版社
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