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【社員のホンネ】子どもたちの教育環境は、まだまだ進化の途中です

2020年にキャリア入社し、社内ヘルプデスクから教育サポート課のインフラエンジニアに転身したH.Iさん。新しい職場環境や仕事のこと、GIGAスクール構想以降の教育現場のICT活用の現状についてお話を伺いました。



将来を見据えて安定した職業に就きたい

― ESSに転職したきっかけは?

転職のきっかけのひとつは結婚ですね。以前は派遣社員のヘルプデスクとして、工場内システムの運用・保守に携わっていましたが、25歳で結婚することを考えていましたので、安定した企業で正社員として働きたいと考えるようになりました。
住み慣れた浜松を離れたくなかったので、浜松市内の会社を探していましたが、転職活動をするまで遠鉄グループにシステムサービス会社があることは、正直知りませんでした。ただ遠鉄グループと言えば電車や百貨店など、地元に根ざした企業として子どもの頃から馴染みがありましたし、そのグループ企業が地域の教育の現場や行政サービスなどのシステム構築やサポートを行っていると知り、自分も教育分野に携わってみたいなと思いました。

 

― 入社後のESSの印象は?

「遠鉄」と聞くと、地元の公共交通を担う真面目で硬い企業のイメージでしたが、遠鉄システムサービス(以下、ESS)は意外にも自由な社風で、そこは嬉しい誤算でした。

職場の雰囲気が良く、在宅ワークの環境も整っています。また育休も取りやすく、2023年度の育休取得率は100%を達成しているそうです。実際私も2人目が産まれた時は1ヵ月お休みをいただきましたが、男性でも私より長く取得されている方は沢山いますよ。

2024年の5月からは服装も「ドレスコードフリー(ビジネス/オフィスカジュアル) 」を導入していて、TPOに応じてより自由に選べるようになりました。
とはいえ、私の場合は前職が作業着着用だったのでスーツに憧れがあり、未だにスーツで働いています(笑)。


 

インフラエンジニアへの転身

― 入社後のお仕事を教えてください。

入社した2020年当時、ESSの教育ビジネス部門はGIGAスクール構想で各校にタブレット端末を配備している真最中でした。そこで私も教育サポート課に配属されることになり、インフラエンジニアとしてGIGAスクール構想に携わることになりました。
とはいえ、インフラエンジニアはまったくの未経験でしたので、最初の半年は先輩に付いて教わりながら仕事を学びました。知らない世界に正直不安はありましたが、担当の先輩には本当に丁寧に指導していただきお世話になりました。

また私の課は、分からないことがあれば誰にでも質問して良い雰囲気があるのでそこは随分助かりましたね。結局入社以降、現在も教育現場のインフラエンジニアとして働いています。
また最近ではプロジェクトリーダーを任される機会も増えてきました。

 

― 教育現場でのインフラエンジニアのお仕事について教えてください。

私の所属する教育サポート課は、主に県内市町200校以上の教育現場にパソコンやサーバーの導入、アクセスポイントの設置など、お客様のIT環境全般を整える仕事をしています。

教育現場でのITインフラの導入の場合、現行機の老朽化による入れ替えが中心となりますので、入れ替え時期に合わせてかなり早い段階から準備を進めていきます。ただICT関連製品は開発スピードが速いので、私たちも常に情報をアップデートして、その都度お客様に最適な環境を提案できるようにしています。



現場のICTリテラシーの格差を理解して対応する

― 教育現場のインフラエンジニアとして大切なこととは?

学校に伺う時は、教育現場の邪魔にならないよう日頃から気をつけています。特に中学校は年明けの受験シーズンに伺うことが多く、細心の注意を払っています。
また教育現場での仕事は、スケジュールとの闘いでもあります。公共の仕事は納期を動かせないということもありますが、授業の邪魔をせず、かつ先生方が学校にいらっしゃる時間帯を狙って短時間で正確に作業するためには、技術と経験を要しますね。ただ、スケジュール以上に自分が大切にしていることは、先生方とのコミュニケーションですね。

実は以前、いざ学校に伺ったら、現場の先生に作業内容が正確に伝わっていなかったという事例が発生しました。もちろん事前にこちらから学校のICT担当の先生にはお伝えしていましたし、ICT担当の先生からも現場の先生方に伝達されていました。しかしICTリテラシーが自治体ごと、学校ごと、先生ごとにバラつきがあるため、情報が正確に伝わっていなかったのです。そこはこちらが充分に状況を理解して対応しないといけないことでした。そこで教育委員会に掛け合いまして、私たちから直接現場の先生に説明する場を設けていただきました。これは先生方からも好評でしたので、それ以降は毎回説明会を実施してトラブルを未然に防ぐようにしています。



ICT活用で変わるこれからの教育現場

― プロジェクトリーダーとして担当したプロジェクトについてお聞かせください。

最近では、SaaS(Software as a Serviceの略)と呼ばれる、インターネットを経由してクラウド上にあるサービスを利用する「デジタル教科書」の導入を担当しました。これは文部科学省が令和6年度から段階的に導入を進めており、タブレット端末を使って教科書の内容を見たり、書き込めたりするものです。

プロジェクトでは、デジタル教科書を利用するために必要な先生や児童生徒のアカウントを作るところから、フィルターがかからないように調整するなど、さまざまな設定を全て行いました。プロジェクトリーダーとしての仕事は、主にプロジェクトの進捗の管理とお客様との調整ですね。

プロジェクトは小さい自治体の場合は自分を含めて2、3人。大きい自治体のプロジェクトになると10人~20人体制で行います。リーダーはメンバー全員のタスクとスケジュールを一元管理し、スケジュールに遅れが出ている場合は人員を投入するなど、細かく調整しながら最終的に納期に間に合わせるようにします。

 

― インフラエンジニアとしてやりがいを感じる時は?

ICTの分野は特にここ5年ほど、技術の進歩が著しいんです。それに伴って学校の環境もどんどん変わっていきますし、提案しないといけないものも変わっています。常に新しいものに触れて、取り入れていかなければならないので大変ですが、そこが面白いところだと思っています。今まさに僕自身が勉強中の技術としては、コンピューターを仮想化するためのハイパーバイザーと呼ばれるソフトウェアですね。近々、まだ社内でどこも触っていない新しいハイパーバイザー製品を私の担当しているところで導入することになり、目下勉強中です。

 

― 今後挑戦してみたいことは?

ハイパーバイザーの導入も、教育現場におけるICT活用の進化の途中といった状況です。今後は文部科学省が推奨する、ゼロトラスト型セキュリティによる校務のクラウド化が進んでいくことになると思います。その時のために今から勉強し、ゼロトラストを更新する機会があればぜひ担当してみたいですね。

 

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