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逃げていい

昨日、欲しい本があって近所の本屋へ散歩がてら行った。残念ながらその本は「お取り寄せです」と言われたため、ネット注文することにして、ふらふらと店内を見ていた。

そんな時目に入ったのがこちらの本↓ まさに私の中の何かとぴたっと波動が合って「私を呼んでいた」感があった。


アフリカが好き過ぎるヨシダナギさんのことは以前にもどこかで読んだことがある。チャーミングな人だ。この本をペラペラとめくっていたら止められなくなってしまい、立ち読みでほとんど読んでしまった・・・ごめんなさい買わなくて。でもこの本は多くの人を勇気づけると思うからここに記録。

何を隠そう、私も大人になってからはやりたくないことからひたすら逃げることで、ここまで来た人生である。子供の頃は成績は悪くなかったと思うけれど、自分を殺してひたすら周囲の「常識」に合わせてきた。いや、自分を殺していることさえも気付かずにそうしてきた。人生の半分を海外で過ごした今になって思えば、そんな「常識」はアホかいな!と思うことだらけ。高校は新設の進学校で、軍隊並みに厳しかった。ずっと辞めたいと思いながらその勇気もなく3年間通った。短大に行っても、就職しても、傍から見たら普通に楽しそうにやっているように見えたかも知れないが、全て偽りの自分、見せかけだけだったのではないかと今なら思う(私は役者になれたかも知れない)。楽しそうに見せるため、周囲に心配させないため、壊れている自分を知られないため・・・。就職しても続かなかった。20代の前半、とにかく日本から出たかった(逃げたかった)から、オーストラリアへワーホリに行った。

そこから私は変わった。

長くなるからここには書かないけれど、色々なことが私を導いてヨーロッパに結局住みついた 。現在は事情があって日本にまたいる。全然ここにフィットしていないと思う。フィットする必要もないと思っている。日本にはいいところも山ほどある。でも他国から見たら???となる「常識」も山ほどある。

だからHSPと言われる人や適応障害と言われる人達は、むしろ普通じゃないかと思ったりもする。20代に日本で精神科の診断を受けていたら私も「適応障害」と言われたかも知れない。いや、今でも全然適応していない。一体何に「適応」したら誰に「良し」とされるのか?

我が子は日独の血が混ざっているから、アイデンティティーを求めることで「どこにも属していない感」がさらに私より強くなってしまうかも知れないと心配した。でも今はヨーロッパにいて、周囲もマルチナショナルな環境だから、特に気に病んでいる様子はない。集団に合わせることや同調圧力が苦手な人は、ロンドンやパリ、(そして行ったことはないけれどニューヨーク)などの人種のるつぼに行くなり住むなりしてみてもいいと思う。海外に興味があればの話だけれど。そこでは「常識」ではなくて「個性」が当たり前だから。

自己責任で「逃げる」のだ。「常識」を押し付ける周囲の人はあなたの人生を歩んではくれない。←これは今でも自分にも言い続けている。

私は蠍座だが、一般に言われるその性質に「どんなに厳しい状況に立ち至っても決して逃げない」とある。それは嘘だ(笑)。私は逃げ逃げだった。ヨシダナギさんの本にもあったけれど、状況を変えるという意志を持って、取り敢えず逃げてもいいと思う。次に何をするか明確に分かっていなくても、自分が壊れる前に逃げる。偉そうなことは全く言える立場ではないけれど、自分を壊してはいけないと思う。あ、大事な自分を壊さないという点において、私は逃げていない蠍座なのかも。

集団行動は苦手だけれど、人とは関わりたい。私も含めてそんな人は、社会に関わりながらも、しれっと逃げたり、黙ってすぅ~っと距離を置いたりするスキルが必要になってくるのかも知れない。ちなみに私の周囲には結構そういうスキルを活用している人が多い。

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