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■今ここにある「差別」から目を背けずいること―『看護師に「生活」は許されますか』

第1波がやってきていたある日、
私はひとりで名古屋城にいました。

いつもなら、観光客で賑わい
武将さまが陣笠さんを従えて闊歩し
其処此処に
楽し気なざわめきが漂う名古屋城。
でも、そのときお城にいたのは
私ひとりでした。

桜の咲き始めたお城を歩いていると
いつもは天守閣の屋根に屯している
カラスたちが我が物顔で城内を闊歩しています。

その光景を見ていると
通い慣れているはずなのに
初めて訪れたような錯覚に陥りました。
そして、
時間も空間も歪んでしまったような
そんな困惑を抱えて、私は歩き続けたのです。

・ ・ ・

読みながら、ふと
そんなことを思い出したのが
コチラの本です。


■『看護師に「生活」は許されますか』

□木村映里
□日販アイ・ビー・エス株式会社
□2022年11月初版
□1580円+tax

著者 木村映里さんの前著
『医療の外れで―看護師のわたしが考えた
マイノリティと差別のこと』
を読み
いろいろ考えたことを鮮烈に覚えています。

そんなきっかけがあり
書店でコチラを見かけたので
迷わず購入したのでした。

・ ・ ・

逼迫する医療現場、
ささくれ立つ心、
SNSや報道へのとまどいと動揺、
恋人や家族への不安――

現役看護師がコロナ禍で見つめた
葛藤の日々

本書は
「ごく普通の看護師がCOVID_19流行中に
どんな生活を送ってきたのか
そして、その中で何を考えてきたのか、
……個人的な出来事を中心に書き進めた」
本です。

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1,544字
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