■連休に読みたい本

もうすぐGWですね♪ コレをやろうとか、ココに行こうとか、何年かぶりにウキウキな計画を立てていらっしゃる方も多いと思います。

私ですか? 私は……多分、原稿仕事に追われてます(泣)

今年は、土・日・祝日に、お日さまもしっかりお休みをとられるようで…推し活をがんばろうと思ってる日が全部雨予報なんですよねぇ…さすが、第六雨天魔王(我が推しさまは、最強雨男な第六天魔王)。

そうすると、必然的にお家に籠ることになりますので(カメハメハ大王的な何か)、「原稿仕事&読書」といういつもと何も変わらない日々を過ごすと思われます。

が、それはそれとして。

最大で9連休取れる方も、暦通りな方も、「GW? なにそれ、おいしいの?」な方も。今回は、まとまった時間がとれるときにおススメな本をご紹介。

今年に入ってから、86冊の本を読了しました。そのなかの何冊かは書評noteを書いていますが、私の力量不足で書けないでいるものもたくさんあります。今回ご紹介するのは、そんな本たちです。

■自分をみつめた先にあるものは

一冊目は、先日読了した本です。
西加奈子さん著『くもを探す』(河出書房新社)

この本は、西加奈子さん初のノンフィクションで、西さんご自身がカナダで乳がんに罹患したときの記録です。

書店で見かけた時から、気になって気になって仕方なくて。でも、「乳がん」という、自分にも関わる可能性があり、身につまされ過ぎる語彙に怯んで、なかなか手に取ることができませんでした。

それでも、「読まなくちゃ!」と自分を奮い立たせ、勢いで購入し、そのまま読了。今は、この本を読んでよかったと強く強く思っています。

この本は、私のも含めてなんですが、他の人の感想とか全然見ないで、ただただ無心に活字に耽溺して欲しい。うん…本の世界に没入して、そのなかで感じたものを大切に胸に持って欲しい。そんな本。

うまく言えないです。でも、今本屋さんにめっちゃ積まれてますし。この記事を目にしたあなたに、すごく読んで欲しいです。

■「障害」は社会がつくるのだと

二冊目は、ハヤカワ・ノンフィクション文庫から。

ノーラ・エレン・グロース『みんなが手話で話した島』

あの人たちに
ハンディキャップなんてなかったですよ。
ただ聾というだけでした。

社会で通じる言語に「手話」が当たり前にあった島の話です。

「障害だって一つの個性」という言い方があります。でも、その個性を、物理的にも精神的にも、皆が許容できている社会なのか?というと首を傾げざるを得ません。勿論、この物言いは、私自身にもきっちりブーメランしてくるんですが。

この本を読むと、「障害」というものは社会がつくるものなのだと深く納得します。そして、障害を持つ人にやさしい社会は、みんなにやさしい社会だということも。

自分のなかにある、先入観とか偏見がめちゃくちゃ明確に輪郭を持ってきて、うわぁってなりますが、でも、それをどの方向に思考すれば良いのか、道標にもなってくれる本です。

■あの時代に純愛を貫くということ

三冊目は、少し気が早いですが、来年の大河ドラマに関わるものです。

山本淳子『源氏物語の時代 一条天皇と后たちのものがたり』(朝日新聞出版)

来年の大河ドラマは、『源氏物語』の作者である紫式部が主役です。彼女は、藤原道長の娘彰子の女房でした。

時は、一条天皇の御代。一条天皇には、彰子と共にもう一人「定子」という后がいました。

本書は、その一条天皇と定子の愛のものがたり。

定子は、道長の長兄・道隆の娘です。彼女は、時代に翻弄され、一条帝の溺愛に揺り動かされ、若い命を散らします。

あの時代の勝者は、もちろん道長ですから、教科書の記述も道長の側が強調されがちです。でも。勝者がいれば、敗者がいるわけで。定子や、もしかすると一条帝でさえも、そのなかに含まれるかもしれません。

本書は、そんな人たちのものがたりです。

一次史料を駆使して組み立てられていますから、歴史の読み物として内容に信頼が置けますし、なおかつ、とてもドラマティックな記述になっていますから、とても読みやすいです。

読めばきっと、あの時代に対する印象がより深く、より身近なものになると思います。

■GWのお供に

そんなこんなで、今回のおススメでした♪
おそらく、他の方とはずいぶん違うチョイスになっているでしょう。

いや、一瞬は、村上春樹さんの新刊とか、もう少し書店平積み系も考えたんですよ?(笑)でも、皆が書くものを書いても面白くないしなぁと、自分が大好きすぎて、書評にならないものを選びました。

どれか一冊でも、引っ掛かるものがあれば嬉しいです。んじゃ、また。





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