読書日記35 楽しい冒険だな
こんばんは。えりたです。
本日読み終えたのはコチラの2冊です。
『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する』
1.まだ歩きださない
2.読めないガイドブック
■友田とん
■代わりに読む人
■価格
1.700円+tax
2.1500円+tax
こちらもヤンデル先生のtweetで知りました。
まず、書名に惹かれますよね。だって、
『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する』
ですよ?
「ちょっと何言ってるのか、分からない」って
サンドウィッチマンの富澤さんちっくに
呟いちゃいますよね(笑)
で、ちょうど
うちのお店にあったので購入して読んでみたです。
そしたら、まさかの続きモノ(笑)
でも、ぐいぐいと面白く一気読みしました。
■まだ歩きださない
「パリのガイドブックで東京の町を闊歩する」
そんな言葉が天啓のように降ってきた筆者は
それはどのようにして実現可能なのかを
マジで試行錯誤します。
多分、重要なのは
この「マジで」の部分。
シャレとか、ネタとかにせず
この言葉を軸にして、筆者は
さまざま志向し、思考し、試行するのです。
そして、その間に起こる
ある種の珍道中?は
存外、誰にも
身に覚えのあるものではないかと。
たとえば、ワタクシ。
その日、確かに
下駄を買いに出たハズなのです。
浴衣を着ようと思ったら
下駄の歯がすっかり擦り切れていたので
これはいけないと
勇んで外出したハズなのです。
駄菓子菓子。
とある商店街を
上機嫌でふらふらした挙句
高揚したまま、なぜか献血をし。
それに満足して
手ぶらで帰宅したんですよねぇ、、、
えぇ、帰宅してから
「私、何しに外に出たんだっけ?」って
考えましたもの。
下駄の「げ」の字もないまま
帰宅したことに気づいたのは
それから5分後のことでしたとさ(え
…長々書きながら
違うかも、とか思い始めましたが(笑)
でも、パリのガイドブックで
東京の町を歩く方法を模索する筆者の日常にも
そんなようなこと?が起こります。
ガイドブック、あんまり関係ないかもですが(笑)
ただね、読みながら思ったんです。
漫然と日常を送っていると見えないものが
何かの軸を持って「観る」ことをし始めると
驚きや発見、未知な諸々に
頻繁に出会うように(=気づくように)なるんだなと。
そして、それが
帯にあるように、それは「冒険」になるんだなと。
そのことを筆者はこんな風にまとめています。
そんなこんなで、1では
タイトル通り、まだ歩きだしません。
『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する』
その姿を語る本かと思いきや
その言葉ひとつを胸に試行錯誤する
「日常を冒険に変える奔放な思考の脱線」を
記録したものであった、と。
何処へ辿り着くのか、
あるいは、辿り着かないのか
筆者にさえも見えていないから、
より惹き込まれるんだろうなと。
あと、筆者の行動が
純粋に面白いってのもありますね(誉めてます)。
■思考を停止させるもの
2もタイトルのままです。
ガイドブックが読めない筆者の姿が
語られています。
読めないなりに試行錯誤をするなかで
□荻窪のコンビニ
□村上春樹
□パリのノートルダム などを補助線にして
思考をずんずんと深めていきます。
でね、そこでのキーワードって
「思考停止」かな、と思ったですよ。
私たちの日常にある言葉って
私たちを思考停止に陥らせるモノが
実は多いのだなと。
そして、そこで踏み止まらずに
しんどいけれど
もう一歩前に、重くとも
足を踏み出せれば
今とは違う場所へ
たどり着くきっかけになる、ことが
多いのだろうと。
(絶対辿り着く、とは言わない。うん)
これは理屈どうのこうの、ではなく
きっとその方が「面白い」。
なんか、そんなことを思ったのです。
そして、そんなふうに
思考をじわじわと進める筆者の
次のことばに強く胸を突かれました。
「あ、そっか」って
不意に、それこそ天啓を得たように
腑に落ちました。
なぜなら。
なくなっても困らないもの、で
私自身は思考停止してたんです。
でも、それを一歩進めて
「なくてはならないものへと変えていく」と
思考すれば
日常は、人生はほんのりと豊かに彩られる。
それはとてもすてきなことだなと
素直に思えたのです。
・ ・ ・
タイトルに惹かれて読んだら
タイトル通りではあるけれど
想像とは違う場所へ連れて行ってくれた本でした。
出合えて読めて、よかったです。
この記事が参加している募集
記事をお読みいただき、ありがとうございます。いただいたサポートはがっつり書籍代です!これからもたくさん読みたいです!よろしくお願いいたします!