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無償の愛に泣く映画『君が描く光』
キム・ゴウンという役者が好きだ。
彼女が出ている映画なら間違いないな、という確信を持って見始めたこの映画。ズビズビに泣いてしまった。軽くネタバレするかもしれないので、未視聴の方はご注意を。
好き度:★★★★
ハルモニと孫
済州島の町で伝説の海女して知られるケチュンと孫娘のヘジは、お互いを見守りながら平和に暮らしていた。そんなある日、ひょんなことから最愛の孫娘が失踪してしまう。ヘジを探すために全力を尽くしたケチュンは、12年の歳月をかけてヘジを探し出す。ようやくヘジと再会したケチュン。二人は再び一緒に暮らし始めるが、ヘジはその失踪していた間何があったのかを話そうとしない。果たして、ケチュンとヘジの生活は12年前と同じように元通りになるのだろうか?
キム・ゴウンに憂いを帯びた、何か事情のある瞳をさせたら誰にも負けないんじゃ?と思う。何度も書いている『コインロッカーの女』の衝撃を何度でも思い出す。
でもよく考えてみれば、この子トッケビの子!にへら、と笑うあの少女なのだった。役によって見事に雰囲気が変わる。韓国の役者さんって20代後半〜30代でも普通に高校生役できるけど、どうなってるんだろう。
不穏な空気が流れ、サスペンススリラー始まる?と思った序盤。ハルモニと孫という設定だけで泣けてくる。ハルモニ役のユン・ヨジョンさんもさすがだった。前半と後半の豹変っぷりに息を呑んだ。
光と闇
10代の少女には重すぎる現実を背負わせたのは親だった。大人の勝手な事情に巻き込まれるのは、いつも罪のない子どもだ。
ヘジにはハルモニがいてよかったと思う。人を愛するということは、血のつながりではない。夫婦だって元は他人だ。
「つらい人生に疲れ果てても、味方が一人いれば生きていけるもんだ。私が味方になるから思い通りに生きな。ばあちゃんが何でもしてやる」ハルモニの言葉がどこまでも優しかった。