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【映画感想】一瞬の光を切り取った映画『ぼくのお日さま』(2024・日本)

津野さんこと池松壮亮さん、三瓶先生こと若葉竜也さんが出ているので気になっていた作品。この2人はもちろん良かったのだけど、みずみずしい少年役の越山敬達さんと同じく少女役の中西希亜良さんがよかった。今後の活躍が楽しみなので、名前を覚えておこうと思う。

正直、ゆっくりしたスタートなので眠くなってしまった。穏やかで、静かで、大きな事件は起きない。でもそこがこの映画の良いところなのかな。

好き度:★★☆☆☆

白い

雪の多い地域に住んでいる人にとっては、当たり前の光景なのかもしれないけれど、関東生まれ関東育ちの私には雪国の冬が新鮮だった。こんなにも真っ白で、こんなにもこんもり雪が積もるのか。ニュースの映像などで見たことはあるけれど、そこで生活するということについて思いを馳せた。

アラカワ

池松さんと年下の子たちという組み合わせがとてもよかった。子どもを過度に子ども扱いしないけど、ちゃんと守る視線を持っている。

しかしアラカワは誤解されたままというか、理解がされずに終わったのが悲しかった。美しくまとめることはせずに現実を突きつけられて、苦しい。あえて残している部分ではあるけれど、アラカワの救いもほしいと思ってしまった。

楽しく美しい時間は一瞬の出来事で、そして終わりもまた一瞬で訪れる。青春そのものを切り取った作品でもある。どんな時間も永遠には続かない。

タクヤが恋したのはさくらじゃなくて、スケートのほうなのかと思っていた。あらすじにもあるし、公式で出ているから恋の話だったのだけど。野球もアイスホッケーもうまくできず、熱中できるものや好きで続けられるものがなかったタクヤがスケートに出会い少しずつ変わっていく姿は清々しく、眩しかった。

基本的に感情は凪、乱されることなく淡々として。アートを見ているのに近い感覚のする映画だった。

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