3年ぶりに「そして生活はつづく」を読んでみた
お久しぶりです、えりんぎです。
私は星野源さんが好きです。
人間星野源さんを魅力的だと思っています
この好きという感情は恋愛的な感情ではなく人間としての源さんに魅力を感じているものだと思います。
その私が好きだなと思うところがたくさん詰まっている本がこの「そして生活は続く」かもしれません。
正直この本を読んだ後の一言
「源さんってとことん変人だろ!」
そうです。彼は埼玉産のヘンテコ人間なのです。
その中でもなぜか自分が思うことだったり考えていることと同じことをテーマに文章を執筆している時があって謎の共感。そしてなぜか共通点を感じ嬉しくなったりする感覚を覚えました。
「生活はつづく」このエッセイの中で源さんはこんなことを綴っています。
「つまらない毎日の生活を面白がること。」
「人は生まれてから死ぬまでずっと生活の中にいる。赤ちゃんとして生まれてから、やがて年老いて死ぬまで生活から逃れることができない。誰だってそうだ。」
「一見華やかな世界にいるように見える芸能人や、一見ものすごく暗い世界にいるように見える犯罪者だって、当たり前に生活をしている。その人のパブリックイメージと実際の生活は、必ずしも一致するとは限らない」
「たとえ戦争が起きたとしても、たとえ宝くじで二億円当たったとしても、たとえいきなり失業して倒産してホームレスになってしまったとしても、非情な現実を目の当たりにしながら、人は淡々と生活を続けなければならない。」
どんな状況にいてもどんな地位にいても社会の中で生活を営んでいることに変わりはない。だったら人間はどんな人でも結局本質は同じじゃないか、そんな風に耳元で囁かれている気分になりました。
「自分なくしの旅」
結局人間はエゴなのか?そして自分中心に物事を考えすぎているから考えの対立や対立構造が生まれるのかなと勝手に考えてしまいました。自分よりも相手中心に考えれば結局回り回ってそれは自分を大切にすることになる。大切な考えではありますが、それを行動に写すことは非常に難しいことなのかもしれません。
「今では、発表する曲の全てを好きになれる音楽かないていないし、全公演最高に面白い劇団なんかありえないと当然のように思っている。どんな人でも、生活を通じて完璧なものを作り続けることはできないし、しかも、それが全て自分の好みに当てはまる確率はとても少ない。でもそれは悪いことじゃないし、当たり前である」
私もそう思います。私も源さんが好きですが源さんの作品の全てが好みであるわけではありませんが、その中でも好きな作品があることも事実です。
単純にこの人が好きだから全てを好きになる必要はなく、あくまでも自分の好きな感覚を持ち続けることを大切にしています。
別に全てを好きになる必要はないと思いますし、逆に全てを好きになれるってもうすごいわって思います。
文章を読み進めていく中で
「ひとり」
この世界観が源さんの中でゲンワールドを作り上げているのではないか
と思うようになりました。
「3人組になっても一人になる時、グループになっても一人になる時。私も結構そうなる時が多いと思う。別に人が嫌いと言うよりもむしろ好きな方ではあると思うのだが、大勢の中に身を潜める「ひとりの時間」が好きなのだ。」
この本でこう綴っています。
源さんの「ひとりの時間が好き」と言うことは源さんの作品から垣間見ることができると思います。
源さんが最近発表した「うちでおどろう」
この曲のコンセプトには家で踊ると言うことのみならず自分の「うち」で踊ろうと言う考えが含まれています。この本を読んでさらに源さんの「ひとり」の概念が彼の作品にどれだけ組み込まれているのか、理解できたようになりました。
奥深い人間です。
「和」「集団」「ひとり」
和や集団は決して「同じことをする人間」の集まりではなくひとりひとりがバラバラに、でも遠くから見れば一つのものに見えることで成り立っている。それでは結局人間はひとりなのではないか。集団も同じように動くのではなく、「ひとり」として動くことの大切さ。これは違いを尊重することにも、ダイバーシティー を容認することにもつながる考えかもしれません。決して「ひとり」の概念を甘く見ることができないです。
このエッセイを読み返すことで源さんの中で変わらない何かがあること、そして人間のひとりと言う概念があることを改めて理解した気分になっています。
この本を初めて読んだのは大学に入る前でした。その時は
「何この変な考え笑おもろ笑」
くらいにしか思っていなかったのですが大学の間経験を積んだ今読んでみると共感できる部分、こう言う考えねーって思う部分が増えていて面白かったです。自分の思考の成長も見えた気がしました。
読んだことのある本をもう一度読んでみることも楽しいですね。
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