「人間関係で悩んだら……」 私が、2019年4月の新入社員17人に伝えたこと。
ヒトに悩むな、コトに悩め
今年(2019年)、マザーハウスの仲間になってくれた新卒新入社員は17人です。これで、日本国内のスタッフだけで約200人になりました。
たった一人で始めたビジネスがこんなに大きくなるなんて、あの頃は想像すらしませんでした。
2019年4月1日(ちょうど新元号発表の朝で、日本中がソワソワしていた)、末広町の本社オフィスのフロアに椅子を並べて、入社式をしました。
私は社長として挨拶をする時間をもらって、少しの自己紹介と、これから仕事をする中で覚えておいてほしいことを、ごく簡単に話しました。
大変ありがたいことに、創業の思いやビジョンについては深く理解したうえで仲間になってくれるメンバーばかりなので、その点についてはあまり長々と話すようなことはありません。
トータルで10分くらいのごく短い社長訓示。
それは、仕事で悩んだ時に、思い返してほしいたった一つのこと。
僭越ながら、私が17人に話したことをご紹介します。ちょっと短いですが、良かったら読んで感想を聞かせてください。特に今年会社や組織に入ったばかりの方からの意見をぜひきいてみたいです
働き始めると100%、人間関係で悩む
“働き始めてしばらくすると、きっと人間関係で悩むと思う。そう、100%、人間関係で悩むと断言します(笑)。でも、やっぱり最終的に仕事で何が大事かって、"ヒト"じゃないと私は思っています。
こんなことを経営者が言っちゃうのはちょっとまずいかもしれないけれど、私は悩んだときにはいつも"コト"に向き合ってきました。
店舗販売に配属されたのだとしたら、こういう"コト"。お店をどうしようか。サービスをどうしようか。今度のイベントではこんなことをやってみよう。
ヒトからコトへ目線を移して、アクションに意識を向けていくことがとても大事です。
私の経験を振り返っても、工場で少しでもいいものをつくろうと格闘しているときに、ヒトにとらわれると迷いが生まれる。『この素材を扱うことは、工場の皆にとって負担にならないかな。誰か不機嫌になっていないかな』なんて考え始めると、何もつくれなくなってしまう。
最終的に強い結束でみんなをまとめてくれるのは、コトです。
「美しいかどうか。つくりたいものをつくれているか」というゴールです。
みんなの気持ちがコトに向かったときに、いろいろな部署を超えて、同じ夢を見られるようになる。
仕事はそういうものだと思うので、ぜひ覚えておいてください。
たくましくなったみなさんと一緒に仕事ができる日を、私もとても楽しみにしています。”
組織は、人が多くなればなるほど、「人間関係」によって生じる組織の課題も増えていきます。
マザーハウスだけでなく、どんな会社で働いていても、上司、同僚、部下との関係は大きな悩みのタネの一つだと思います。
私が17人に話したことが、もし誰かの救いになってくれたら、これほど嬉しいことはありません。
*このエントリーは『ThirdWay 第3の道のつくり方』から一部を抜粋してnote用に編集したものです。多くの方々に「ThirdWay」の思考法をお届けしたくて、本の内容をいくつかのパーツに分けて再編集して、noteで公開していきます。本やnoteの感想を「 #私のThirdWay 」というハッシュタグをつけてぜひ投稿してください。一つ一つ大切に、すべて目を通すつもりです。どうぞ、よろしくおねがいします。
(編集協力:宮本恵理子・竹下隆一郎/ 編集:大竹朝子)
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