2月1日〜2月11日
オル太さんのロームシアター公演スタンドプレーを京都日帰りにて(何度目だろう日帰りは)色々ハラハラしつつ楽んだ。終了後に挨拶をしつつ井上さんと話していた時に話題にもなったけど「東京でやりたい」「外で見てみたい」という意見はわかる。外が似合うだろうな。外でやるなら24hやってる形式がいいな。どれも当てはまる気がする。
舞台上は楕円形の線が引かれていて競技場をイメージしているのはすぐわかった。トラックを走ることが想定されている屋台のようなものが奥に見える。天井からぶら下がり真ん中ほどに位置しているあの形はアイフォンだ。あそこに何かの映像が流れるのだろうということはひと目でわかる。(実際はそこには字幕が流れていた。人の手で送っていたらしく、途中セリフにアドリブが効いた箇所では字幕が彷徨っていた。)
何幕かにわたりオリンピックや東京のまちに関連する様々なスタンドプレーが集積されていた。パフォーマンスが演劇の形式をもって行われているような2時間で、途中繰り返しが入るのだけど、その時はもはや諦めのような感覚になっており「あれがまたもう一巡するのか、仕方ない、最後まで見てやれ」という気分になる程度には冗長でかつ一つ一つがギリギリ飽きない(失礼な言い方になったがとても面白かったんだが不安定な面白さだった)クオリティの素晴らしいパフォーマンスだった。
ふと、あえて演劇にしなくてもよいのではと思った。と同時に、ああ、そうか「しなくてもいい」から始まりと終わりをつけて演ってみたんだろう。
映像作品の集積を映画館で見るような感じなのかもしれない。ものすごく贅沢な遊びを見ていた気がする。
客席があって舞台があったから形の上では観客体験をしていたことになるんだろうけど、実際は「見ていた」というより共に楽しんだ感覚の方が近い。
笑うのにも準備とか知識とか技術いるんやで、という気になりながら競艇や予想屋の振る舞いを楽しんだ。オークションのシーンは細かい元ネタがわかるはずも無いのにも関わらず山本悠さんの芸達者をとにかく楽しんだ。パイロンに扮する二人のナレーション。セリフでは性別に触れられていないのに字幕には「she」と書かれていた演者。情報量が多くてそれぞれについて細かく言及しつつお酒が飲めそうな気もするけど、で結局自分は何を見たんだろうかについてパッと出てこないのは私にまだ知識やら経験や想像のキャパシティとエンジンが足らないからかもしれない。
お風呂に入り、水曜日の出勤をし、家に帰ってメグにんじゃさんの投稿を眺めて思い返しながら、あの体験は共に遊んだ感じに近いなという結論に至った。
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