自閉症スペクトラム(Autism Spectrum Disorder: ASD)とは?
こんにちは。
今日は自閉症スペクトラムについてお話します。
人と親密にかかわること、円滑にコミュニケーションをとることが苦手で、こだわりが強く、臨機応変に行動や考えを変えることが困難な障害です。
協調性が乏しいため、集団生活でつまずきやすいといえます。
自閉症スペクトラムの特性
言葉の遅れをともない、知的障害のある自閉症から、知的レベルの高いアスペルガー症候群までをひとくくりにした自閉症障害の総称です。
よくみられる行動特性
・人の表情や感情が読めない
・比喩や皮肉がわからない
・仲間意識が持てない
・パターン化されたものを好む
・興味の幅が狭い
・予定の変更など切り替えに対応できない
・感覚過敏や感覚鈍麻がある
フォーカスの違い
見る場所が他人と違います。
人の声より、物の音などに反応します。
味や触感にこだわりがあり、自己刺激行動が見られます。
自閉症とは?
自閉症スペクトラムの中核をなす障害。
対人関係・コミュニケーションの障害、興味・活動のパターン化、こだわりが特徴。
自閉症の7割が言葉の遅れや知的障害をともないますが、3割は知的障害のない高機能自閉症だといわれています。
言葉の遅れのある自閉症では、3歳になっても発語がないことにより気づかれます。
アスペルガー症候群とは?
言葉の遅れ、知的障害のない自閉性障害。
話好きで難しい言葉を使ったりするため、コミュニケーションは成立しているように見えますが、ことばのキャッチボールは苦手。
自分の関心事を一方的に話したり、相手の気持ちを察することができず相手を不快にするようなことを言ってしまったりします。
知的レベルが高いことが多く、学業もつまずきがないため社会に出てから大きな壁にぶつかることも少なくないです。
自閉症スペクトラムの子どもの困難
自閉症スペクトラムの子どもの発言は、周りから理解されにくく、親や周囲から叱責されたり、友達にいじめられたりといった経験が多くなりやすく、不安を抱えやすいといわれています。
また、人の感情や表情を読むことが苦手なため、人とどう接してよいかわからず、ストレスをためやすい傾向にあります。
このほか、過度な緊張などでパニック行動を起こすことがあり、その状態を自分で鎮められずに苦しむことになります。
支援について
障害に早く気づくことが大切です。
そのうえで、日常的な困りごとを減らしながら、場面ごとに好ましい行動は何かを教えてあげ、その行動が取れるようになるまで根気よく指導します。
ソーシャルスキルトレーニングが効果的です。
病気というより「個性」に近いものとして捉え、特性を受け入れたうえで、その子どもにあった支援方法を模索してください。
無理強いをするとストレスがたまり、かえってこだわりが強くなる傾向があるので注意が必要です。