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毎日の必需品。エンベロープオリジナルのハンドスプレーをつくりました


エンベロープで、初めてオリジナル商品をつくりました。オリジナル商品第1号は、今の生活には欠かせない、ハンドスプレー。わざわざオリジナル商品としてつくった経緯や開発までのお話を、担当スタッフが語ります。

■エタノールスプレーに選択肢を


2020年春から私たちの生活はガラッと変わってしまい、新しく必需品のひとつとなったのがエタノール(アルコール)スプレーではないでしょうか。

当時春から夏にかけては全然手に入らず、値段が高騰したり、買うために朝から行列ができたり、一時は本当に貴重なものになりました。けれども今は供給も安定してきて、スーパーやドラッグストアでは常時何種類ものエタノールスプレーが並んでいます。

毎日使うものだけど、選択肢もたくさんあって、どこでも手に入るエタノールスプレー。そういったものだからこそ、「もの選びの基準」を改めて考えてみました。

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▲周りのスタッフが携帯している手指用エタノールスプレーを集めてみました。種類も選択肢もたくさん!

エンベロープでは、「ものがつくられる背景」を大切にしたいと思っています。毎日使う消耗品だからこそ、何が原料なのか、どうやってつくられているのか、どんな人がつくっているのか。しっかり「わかっているもの」で、さらに支持できるものを取り扱っていきたいのです。

そういった前提でエタノールスプレーについて考えてみると、そもそもこれらがどんな原料から、どうやってつくられて、どこからきたのか、ほとんど分かりません。

細菌やウイルスさえ殺してくればOK、もちろんそういった考え方も理解できます。でも、きちんとつくられた背景の分かるエタノールスプレー、そんな選択肢があってもよいのでは?

そんな考えから、以前からお取引のあるFERMENSTATIONさんにお願いをして、オリジナルのスプレーを一緒につくってもらうことにしました。

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▲当店で扱っているFERMENSTATIONの商品。左から、奥州サボン、お米でできたアウトドアスプレー、お米でできたエタノール
参考:《つくり手ファイル》エタノールでみんなをつなぐ/FERMENSTATION酒井里奈さん

■日本で唯一、お米からできたオーガニックエタノール


一般的に使われているエタノールって、何が原料で、どこから来たものかご存知ですか?その大半がサトウキビ原料で、ブラジルやタイでつくられて、日本へ送られた後に国内の工場でさらに純度をあげているそうです。

一方で、FERMENSTATIONがつくるエタノールは、日本で唯一の「米由来」のオーガニックエタノールです。

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日本では米の消費量が年々と減少していて、米どころである岩手県奥州市も田んぼの1/3が休耕田(使われていない田んぼ)となっていました。休耕田は病害虫の発生源となってしまい、まわりの農作物への悪影響を及ぼします。

そんな問題を解決するため、当時東京農業大学でバイオ燃料の研究をしていたFERMENSTATION代表・酒井里奈さんは、休耕田を復活させ製造した無農薬・無化学肥料のオーガニック米で、エタノールを製造するプロジェクトに携わるようになりました。そして2013年より、岩手県奥州市より事業を本格的に引き継ぐことになったそうです。

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▲収穫した米は岩手の自社工場「奥州ラボ」で酵母・麹と合わせて発酵。その後蒸留を繰り返すことで、純度の高いエタノールが精製されます

エタノールはすべて製造番号が割り振られていて、いつどこで収穫されたかが分かるようになっています。ここまでトレース(追跡)できるエタノールはどこにもなく、ここまで開示できるのは誠実なものづくりをしている証なのでは。

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▲FERMENSTATIONの商品「お米からできたアルコール」の表面には田んぼの場所と米の収穫年、製造年月日。裏面にはトレースできるロットナンバーが記載されています

また、このエタノールづくりには続きがあります。収穫した米でエタノール製造をする際、残った米もろみ粕は化粧品(奥州サボンもそのひとつ)や鶏のエサとして生かしてゴミにしません。さらに鶏の糞は食用米や野菜の肥料として利用して、米と発酵を起点としてぐるぐると循環の輪を広げています。もそのひとつ)や鶏のエサとして生かしてゴミにしません。さらに鶏の糞は食用米や野菜の肥料として利用して、米と発酵を起点としてぐるぐると循環の輪を広げています。

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原料がはっきりとしていて、世の中の問題解決につながっている。とっても価値のあるアルコールだけど、まだまだ世の中には広まっていません。だからこそ、少しでも応援したいという気持ちもありオリジナル商品をつくる意義を感じました。

■食事前でも邪魔しない香り


そうやってはじまったハンドスプレーづくり。私たちがこだわったもう一つのポイントは、「香り」でした。きっかけは、スタッフでハンドスプレーについてディスカッションをする中で挙がった、「サンドイッチを食べる前に使うと、手に残った香りが強くて少し気持ちが悪くなることがある」という意見。

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確かに、ハンドスプレーを使うシーンで一番多いのが食事の前。せっかくだから使うたびに気分がよくなる香りにしたいけど、料理の香りとぶつかってしまうのは避けたいところです。

というわけで、テーマは「食べものを邪魔しない香り」。料理に使うハーブを中心にとFERMENSTATIONへ相談したところ、3種類の香りを提案してくれました。

スタッフみんなで比べてみて、ひとつベースになる香りを決めて修正。精油の量を少しずつ変えてもらって何度も試して、数か月かけて決めました。

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▲企画担当スタッフのデスクの上には試作スプレーや香りのサンプルが
最終的に決まったのは、ローズマリーとベルガモットの香り。ローズマリーは料理でお馴染みですし、ベルガモットもアールグレーティーの香料として親しみがあります。

そして手にシュっとふきかけて一瞬香るものの、すぐ香りは揮発します。そのため、食事のときも料理とにおいが混ざりません。

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▲ちょっとおやつを食べたい時にも


■凛とまっすぐに伸びる稲をまとって


パッケージラベルのイラストは、エンベロープの包装紙や年末に配布するカレンダーなどでもお世話になっている、藤井麻利絵さんにお願いしました。凛とまっすぐに伸びる稲は、改めて植物の美しさに気づかせてくれます。

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数量限定で、リネンのトーション生地で仕立てた専用袋をお付けします。持ち運ぶときに袋があると、万が一の漏れなどの心配もありません。

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■オンラインショップとエンベロープ各店で販売します


こちらのハンドスプレーは、エンベロープオンラインショップ、エンベロープ各店(西宮、名古屋、川西)でも販売中です。

食べものと同じように、「ものがつくられる背景」がわかるハンドスプレー。毎日の必需品として、お守りのように携帯してもらえたら幸いです。

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