2月地蔵会無事終了いたしました。手からこぼれ落ちる金粉。
相変わらず寒い日が続いております。
なんかすごーく空気が冷たいですね。
日の光は明るいので、暖かいかなーと思って
外に出ては冷たさにびっくりするというのを
何回かやっちゃいました。
春まではもうちょっとですね。
今月の地蔵会も24日に終了しました。
施餓鬼供養の施主さまには引き続き27日まで
お勤めよろしくお願いいたします。
地蔵会祈願の施主さま、また無料祈願にご参加の皆さま、
今月もありがとうございました。
今回の地蔵会も本当に寒くて
念珠を持つ手が凍えていましたが、
光はすっかり春。
なんとなくお地蔵さまは春がお好きなイメージがあるので、
もしかしてそういうほんわかした感じなのかなー
と21日から地蔵会の行事を行なってきたのですが、
無料祈願もなんか修行モードですし
あれあれ?と思ったりしておりました。
つまりはちょっと厳しい感じの雰囲気?
今回のお地蔵さまは胸の前に両手をささげ、
その手から金粉のようなものを
ザーッと流し落としている感じです。
これは恵みの雨とか何かご利益を下さっている
という側面と、
何かが手から流れ落ちていくということの
両方とも示しているようです。
しかしその表情はあくまでも静か。
このようなイメージを受け取ったときに
私たちは良い兆しか悪い兆しか、ということを
まず考えてしまいがちなのですが、
仏さま方の示されることというのは
人間の善悪の判断を越えて
神仏の目で見た良い方向を示唆するもの
と考えるのがいいような気がします。
仏さまの両手から流れ落ちる、というと
以前書いたこれを思い出します。
十一面観音さまの手からこぼれ落ちる水は
我々衆生のことなのではないか、というお話を
聞いたことも書きましたよ。
お地蔵さまの手から流れ落ちる衆生。
しかし、それを受けてくれる手を持つ方もいらっしゃいます。
それが閻魔さま。
閻魔さまの本地はお地蔵さまと言われています。
六道を輪廻するこの世界は苦の世界。
仏道修行をする人はいつかこの世界を脱出して
仏の世界に行くことを願います。
ですが、輪廻はまた救済の側面も持っています。
さまざまな理由でもし今いる境涯から
転落するようなことになっても、
必ず慈悲によって受け止めてくれるものがいます。
より苦しく厳しい世界に生まれ変わっても
それは苦しく厳しい分だけそこから遠ざかるための
智慧や行いを学ぶきっかけになります。
いつでもやり直しは効くということ。
地獄や餓鬼、畜生の世界に生まれることも
罰というわけではなく、
そこで学ぶ必要があることがある、
ということなのかもしれません。
とはいえ、お地蔵さまは宝部の仏さま。
両手から溢れるほど流れ出す金粉は
文字通りの豊かさや恵みを表していることも
十分考えられます。
何だか厳しい雰囲気の状況を乗り切ったら
たっぷりと豊かさの恩恵がやってくる、
というのもあながち希望的観測だけでもないのかも。
と思うと、どちらになるか決めるのは
私たちということになりますね。
ポジティブなこともネガティブなことも、
どちらかだけ取るのではなく
どちらからも有益なものを受け取って
さらにそれを豊かさに変えていきましょう。
それもまた中道ということかもしれませんよ。
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