【美術展】1950~60年代の日本画@平塚市美術館
フライヤーの可愛らしい画と小倉遊亀が見たくて行ってきた展覧会。学芸員によるギャラ―トークも楽しんだ。
残念ながら、絵は撮影禁止だったので、フライヤーの裏面を。
<印象深かった絵>
美人画で有名な上村松園の息子・上村松篁(しょうこう)の「鳩の庭」(1962年、国立劇場蔵)は全体のやさしい雰囲気と色の鮮やかさ、美しさが際立っていた。決して写実的ではないのに、鳩が生き生きとしている。
「春近し」山本丘人(きゅうじん)1952年 平塚市美術館蔵
色調は秋っぽいが、春を待つ風景なのだろう。
「菖蒲」吉岡堅二 平塚市美術館蔵
絵がというより(ごめんなさい、堅二さん)、この方の出自が目を引いた。弟さんが染色家の吉岡常雄・「染司よしおか」五代目幸雄氏のお父さん。
「愉しき仲間(一)」工藤甲人(こうじん)1951年 平塚市美術館蔵
フライヤー裏面にこの画の一部があるが、この少年より、私はこの少年の周辺に多数配置されていた動物たちがよかった。この絵葉書が売れていたが、動物まで含めていてくれたら買ったのに~。
「愉しき仲間(二)」には豚が描かれていたが、これもかわいらしかった。
「人物と葉」上野泰郎(やすお)1952年 平塚市美術館蔵
日本画なのに油絵を思わせる色調。これも絵葉書で欲しかった一枚。
「花」北澤映月 1954年
フライヤー表面の女性。この「花」と「月」小倉遊亀、「女」伊東万耀(まんよう)が3つ並べて展示されたいたが、ギャラリートークから「くしくもこの3枚はどれも『三角形のポーズ』をしています」。
これまで行った美術館でのギャラリートークはどれも楽しくためになり、一つとして外れだったものはなかった。
*日本画における厚塗りするための工夫
*マチエール:砂や樹脂などを混ぜて独自の質感を作り出す
*日本画と西洋画の空間の捉え方と描き方の違い
ランチは美術館に併設されている「La Palette」にて
休日でも混んでいない上に、どの絵画も心休まる美しいものだった。観覧料金は割引が聞いて140円。近くなら複数行ってみたいお安さとお得感。