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【美術展】TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション/東京国立近代美術館
今年の目玉の展覧会の一つなので、混まない内に早めにと思い、会期中盤の平日に見に行った。酷暑の中、それでもこの日は曇り空なのでJR東京駅から左手にずっと皇居をみつつ美術館まで歩いた。
お出迎え下さったのはこのトリオ、
「椅子に座る人物」がモチーフ
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「鏡台の前の裸婦(読書する女性)」ロベール・ドローネー 1915年 パリ市立近代美術館蔵
「金蓉」安井曽太郎 1934年 東京国立近代美術館蔵
今の時代に描かれたのかと確かめたほど、カッコ良すぎたのが、この2点、
三越百貨店と近鉄百貨店のポスター。
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このトリオは、「都会風景の中に佇む黒いシルエットの人物」
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「並木道」松本竣介 1943年 東京国立近代美術館蔵
「レストラン(オテル・デュ・マルシェ)」佐伯祐三 1927年 大阪中之島美術館蔵
この中で特に印象深かったのが、
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こういった単色の濃淡の絵って好き。写真では分からないが画の中央の「赤色」もいい。
フライヤーに掲載されている、
「大胆にくつろいだポーズで寝そべるモデルたち」。
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重要文化財「裸体美人」萬鉄五郎 1912年 東京国立近代美術館蔵
「髪をほどいた横たわる裸婦」アメデオ・モディリアーニ 1917年 大阪中之島美術館蔵
また、すぐお会いするとは思いませんでした、のが、ユトリロのお母さん、
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先月行った「松岡美術館」では彼女の風景画が展示されていた。
この展示会ではこのトリオが一番好きだった。
「人物とコンポジション」
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「果物籠を持った女性」マリア・ブランシャール 1922年頃 パリ市立近代美術館蔵
「浴女 その二」小倉遊亀 1939年 東京国立近代美術館蔵
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太閤秀吉の醍醐の花見における淀君を題材としています。背景の桜の木は画中画として描かれた屏風。しかし、淀君の着物には本物の花びらが散っており、現実と虚構が交錯しています。
香りが漂うかのような美しさ。金の鈴が宙に浮いているかのよう。そして「桜の花びら」も淀君の手の中にいままさに落ちなん。
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マリア・ブランシャールの「果物籠を持った女性」も、この小倉遊亀の絵も奇しくも「格子状の床」。時も場所も超えて絵画におけるコンポジションは一緒!小倉遊亀の格子状の床は特に白の描き方がとんでもなく秀逸だった。触ったらその波状のザラっとした質感が味わえるかのよう。写真で切り取ってしまうと伝わりにくいが、3つの絵を並べ、人を配した写真を見て頂くと、この絵の大きさがお分かりいただけるだろう。この絵の前に椅子があったらひと時ぼーーーっと座っていたかった。
出口にはこの展覧会のグッズ販売コーナーがあった。
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この程度の込み具合なので、やはり大きい展覧会は会期早めの平日がいいと思う。
ぐるっとパス2024で2周目、行ったよ
1. 泉屋博古館東京 1,000円
2. 熊谷守一美術館 700円
3. 東京都庭園 1,400円
4. 松岡美術館 1,200円
5. 東京国立近代美術館 100円(割引前の金額2,200円)