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実践リフレクションのススメ

今日、一般社団法人 ingsの設立記念セミナーに参加しました。

ingsの設立者は日本語教育の重鎮(?)神吉宇一さんと学校教育の実践者岩瀬直樹さん
お二人が大学時代の同級生だとは!
リフレクションについてお話されていたので以下にメモしておきます。

専門性を高める―技術的熟達者と省察的実践家ー


教師になりたての岩瀬直樹さんは、知識体系や技術を積み上げ、ひたすら楽しい授業づくりにまい進していたそうです。
しかしその結果、楽しい活動を「口を開けて待っている」子どもたちが育ってしまい、愕然としたとのこと。
2000年代初頭に「ワークショップ」(中野民夫)に出会い、学習者中心の学級経営をするファシリテーターとしての教師の役割に気づいたそうです。

これらの経験を踏まえ、教師の専門性を高めるのには
技術的熟達者 と 省察的実践者 という2つの方法がある
そして、どちらが良いということでは無いが、教師はとかく技術的なものに流れやすいと指摘、今回の勉強会では「問題探究的省察」について語ってくださいました。

問題探究的省察(リフレクション)とは

リフレクションとは、自分の行動の前提を問い直し、変化し、成長していくこと、と説明されていました。自分の中の当たり前を常に問い直して変化→成長しようとするのは、慣れに流れやすい日常において、なかなか難しいですよね。

岩瀬さんは、深いリフレクションをするために、

自分の実践の振り返りを書く

のを勧めてくださいました。
具体的には、授業で(学校で)どんなことがあったかをドキュメンテーションのように記述するのです。
そして書いた記録から自らの実践を問い直します。
問い直しをするために、自分の質問群を持っておくこと、その参考にコルトハーヘンのALACTモデル、『看護における反省的実践』、ホワイトボードミーティング®の質問の技(オープンクエスチョン)を紹介していました。

リフレクションに必要な伴走者

さて、自分の実践を記述するのはできるとしても、自分の実践を公平に見るのはなかなかできないですよね。そこで良き「伴走者」を見つけるのがいいとおっしゃられていました。
伴走者から質問を受けながら、自分の記録を振り返るのです。

伴走者の理想は、よく聞く人/問いで振り返りを深める人/その人の関心に関心を寄せる人/自伝的反応を大切にする人/文献や理論等につなげられる人 と述べられていました。なかなかこんな人は身近にいないなあ・・・

とりあえず振り返りを書いてみよう

私の今のところの本職は日本語教師ですが、この4月から小学校で国際教室の非常勤講師をすることになっています。実は振り返り記録は留学生の授業でも書いていたのですが、いまいちちゃんと省察できていなかった…。
4月からは①とにかく毎日振り返り(ドキュメンテーション的に)を書く②できればだれか伴走者を見つける③子どもの日本語教育に携わる人と振り返り会をやってみようかな、と思います。

参考)このセミナーの関連文献

佐藤学「教師の省察と見識-教職専門性の基礎-」
F・コルトハーヘン『教師教育学』
クリス バルマン『看護における反省的実践』
岩瀬直樹・ちょんせいこ『よくわかる学級ファシリテーション①』


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