【平和主義ちゃん】という子供心
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平和主義ちゃん
波風立てずおだやかな世界を望む
「平和主義」の子供心さんは、
みんなが平和にしているようすに安心する
やさしい心の持ち主です。
だれかが怒ったり悲しんだり
空気がピリピリした時も、
はやく平和にもどそうと気をつかいます。
その場にいるみんなが
それ以上いやな雰囲気にならずにすむのは
いいことなのですが、
この気持ちを持っていると、
まるく収めることを大事にしすぎて
なんとなくでごまかしてしまった問題が
どんどん大きくなっていきます。
でも、本当の問題はそれだけじゃなく、
目には見えない心の中で起きています。
平和主義の子供心が
いつもだれかのためにガマンしてしまい、
自分を犠牲にしつづけているんです。
でも、平和主義ちゃん本人は、
自分を犠牲にしていることに
あまり気づいていません。
すると、しらないうちに
「平和に解決するためなら自分が犠牲になる」
という心の癖ができてしまいます。
そんな癖、悲しいですよね。
「え?でもみんなが平和になるためには
しかたないから私はいいよ?」
平和主義ちゃん、
大事な人をわすれていませんか?
それだと、犠牲になったあなた自身は
ぜんぜん平和じゃないし
しあわせじゃないですよね。
みんなの平和を望むのであれば、
その「みんな」にはあなたもふくまれてなきゃ
本当の平和じゃありません。
あなたがみんなを大事にしたように、
あなたも大事にされなくっちゃ。
平和を望むのは、とてもすばらしいことです。
でもこどもなので、
やり方にかたよりがあるかもしれません。
そんな時は、
「今、犠牲になっている自分はいないかな?」
と「じぶん」に立ち戻ってみてください。
みんなのために自分が犠牲にならない道。
「じゃあ、みんなも自分も
しあわせになる方法はなんだろう?」
そう考えることこそが、
思考がとくいな大人心の出番です。
「でも私はみんなを助けても
みんなは助けてくれないかもしれないし‥‥」
なんて言っている
傷つくのがこわい子供心さんがいる人は、
まずは大人のあなたが、
あなたの子供心を助け
大事にしてあげてください。
自分が自分を助けることで、
子供心の中に「私は人から助けもらえる」
という安心と信頼の感情が育ちます。
それに自分の子供心のことを大事にできる人は、
人の心も自分の心も尊重できます。
それができる人こそ、
本当の平和主義じゃないですか?
心の癖は、あなたの心の中にいる
大人心と子供心でできています。
あなたの心の中のふたりは、
大事にされていますか?
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