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佐野眞一『あぶく銭師たちよ!ー昭和虚人伝』(毎日読書メモ(443))

今年9月に亡くなった佐野眞一さん。文藝春秋から刊行された『昭和虚人伝』が、ちくま文庫で『あぶく銭師たちよ!-昭和虚人伝』というタイトルで刊行されたときに読んだ。

一人一人に割かれたページが少なくて、全体像を掘りおこしたとは言えないが、バブルの時代を象徴する人たちについて、ぎりぎりの部分まで書いたよいルポだと思う(存命の方が大半なので、これ以上書くと裁判になっちゃうもんね)。林真理子『アッコちゃんの時代』で垣間見た早坂太吉、わたしの大学時代の師の父だった高宮行男、興味がなく履歴なんて知らなかった細木数子、存在も知らなかったがさもありなんという斎藤都世子、江副浩正もこういう育ちとは知らなかったし、悲話の人と思っていた鹿内一族もどろどろ。いやはや、バブルだ。今あらためて20年前を思い返す。(2009年12月の読書メモ)

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