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毎日読書メモ(52)『富士日記』(武田百合子)
この「毎日読書メモ」は、読書メーターに書きつけてあった感想文をひとまとめに救済しようと思って再掲している(それに、最近読了した本の感想も時々混ぜている)。読書メーターを使っていたのが2007年から2016年頃で、字数制限の中で書き尽くせない位感想を書いた本もあったが、最初の頃は、本当に読了メモとして使っていて、感想がきちんとまとめられていないことが今となっては勿体ない(まぁ2016年から最近までの本の感想も消えてしまっているのだが)。
その、読書メーターつけはじめた初期に読んだ武田百合子『富士日記』(上中下、中公文庫)、感想はそっけなく短いが、一生に一度は読むべきものを読めた、という気持ちが強かったと思う。人の日記って生活の繰り返しだったりして、まとまりはないし、当然起承転結などもなく、読みにくいことも多いのだが、『富士日記』の持つ逞しさ、感情の吐露などが、読者の心を直撃する。
呼吸するように読み進め、武田百合子と、夫泰淳、娘花、そして犬のポコが富士山の山荘に来た時の様子を読む(富士山に来た時の日記だけがまとめられている)。厚い3巻分の本の中で流れる時間が、本当の主人公なのかも。
上巻:日記というのは何年もたってから読むとすごい力を持つ、ということがよくわかります。(2007年1月)
中巻:読み続けることも自分の生活、って感じ。(2007年2月)
下巻:呼吸をするように読む。 最後はちょっと泣きます。 予定調和。(2007年6月)
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