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毎日読書メモ(2)『つかこうへい正伝1968-1982』

長谷川康夫『つかこうへい正伝 1968-1982』(新潮社)、単行本が2015年に出て、新聞の書評で取り上げられていたのをきっかけに読んだが、すごく面白かった。2020年にようやく新潮文庫に入った。かなりボリュームあるけど、特に演劇に興味のある人は必読。

つかこうへいと同時代に生きて、彼の作った芝居を見たかったな。慶應の劇研から飛び出し、早稲田の人たちと芝居を作っていく。きれぎれに残してあった備忘と、知人への聞き込みで、よくここまで綿密に彼の演劇人生を再現出来たものだと作者の力に感嘆する。そして、どんな偉大な芸術家の軌跡も、リアルタイムで時系列にまとめておかないと、劇場もキャストもわからなくなる位情報は散逸する、ということもリアルにわかった。長生きしていたらどんな人になったんだろう。つかこうへいという個人の生き方がよく伝わる本だった。感謝。(2016年8月)

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