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毎日読書メモ(202)『平成猿蟹合戦図』(吉田修一)
吉田修一『平成猿蟹合戦図』(朝日新聞出版、その後朝日文庫)、2012年8月の読書記録より。これ読んで、政治にはまだまだ余力とか度量があるんじゃないかな、というそこはかとない期待を持てた。ちょっとしたきっかけで何かが大きく動く、そんな可能性があるのではないかと。
東北から九州まで、広い舞台で沢山の人が絡み合い、それが一つの必然として大きなムーブメントになっていく、予想外の展開を見せる物語で、読んでいてわくわく楽しかった。最初はすごくどん詰まりな状況の若者たちと、その犯罪行為は隠せないっしょ的甘い設定の事件の、どうしようもない物語だと思ったのにこう来るか! 基本的に、前向きで明るく、何かをする力があればやっていける、と思わせてくれる本。そんなきれいごとばかりではいかないけどね...。