小さき者へ/重松清(その6)


結局まだ団旗はためくもとにの続きを書きたくて仕方ないので書きます。

まあ推せる箇所とか、人のココロに響きそうな文とかは多々あるんですけど、あえて私が付箋付けてるのとは違う箇所について書こうと思います。

主人公の美奈子の父親は、高校を辞めるんだって決意した美奈子と真正面から対峙して、感情的になったりもし、絶対にずっと反対だからなという姿勢は崩さず、でも最後にはどうしたって娘が可愛いから応援せずにはいられない、そんな父親。そういう人。

やっぱり学校やめないからって言うまで口きかないとかいいつつ、それでもやめるならやめろって、娘が可愛くてたまらないんだなって、お願いされたら、泣かれたら、何でも買い与えちゃう親バカに見えてたけど、今日はなんかちょっと違った。
美奈子の親だからっていうより、大人として、ていうか応援団長として?
押忍の心で生きろ。って、そう伝えたいんだろうなっていうのはわかってたんだけど、なんていうか、お父さんは自分にもそれを言い聞かせてるんだろうなあって、そんな感じかな?

大学の頃の友達も会社の人も、色々大変でみんな元気なくて、情けをかけちゃって、それで自分もなかなか大変だけど、でも―――押忍―――。
ただ耐えるだけじゃないんだよね、押忍は。
釣り好きの人もそんなこと言ってたなあ、待ってるんじゃなくて攻めてるんだ、って。っていうのを思い出した。笑

最近思うのは、重松さんの作品って、男性視点のものであれ女性視点のものであれ、全部ほんとうは男性が主役なんじゃないかって。
男性が書いてるからある程度は仕方ない気もするけれど、わかり易くちょっと嫌な言い方をすれば、男性を許して欲しくて書いてる、みたいな。
それが良い悪いとかではなく、ていうかむしろ男性も弱音を吐くんだとか、言い訳しちゃってる姿とか、そういうのフィクションの中ででも覗けるのは嬉しいなって。
なかなか弱いところとか泣き言とかを見せない男性が私の周りにもやっぱりまだまだ多いけど、たまにでも本音を知れた方がなんていうか、生きやすいと思う。こっちもそっちも。
親だからって、男だからって、年上だからって、高給取りだからって、そんなの関係なく、やっぱり素直に自分の感情とか昔話とか、そういうお話をするのって大事なのかもなあって。


釣り好きの人繋がりなんですけど、ハッピーサマーウェディングの台詞のところで、釣り好きの人に悪い人はいないってお父さんが言ってたから釣り好きの人との結婚を決めた、みたいなの、なんかほんとハイパー羨ましいというか恨めしいというか、微笑ましすぎてムカつく〜って時代もあったんですけど、押忍の心と釣りの精神に結びつくところがあるんだとしたらやっぱりつんく♂さんは本当に天才なんだなって思いました。
そこにリンクすることを(意図せず)書けちゃう重松さんも天才だし、そこに繋がりを見つけてしまう私ももしかしたら天才ですか?






今日は区の施設でプールに入ってきました。泳げないのがコンプレックスなので、頑張ってみようということです。
ビート板使って25m進めました。すごい!
帰りに寄ったちょっと有名なパン屋さんのパンはすごーーーく美味しかったし、唐揚げも上手に揚がったし、お洗濯もしたし、すごーーーーーーーーーくいい日でした!


昨日行ったモーターショーの写真です。こんな時こそカメラ持って行けば良かったとつくづく。

私も撮られたい!被写体になりたい!!!

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