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他責と自責

何事も人のせいにするのは簡単だ。
問題のエネルギーを他者に委ねて自身の責務を終えてしまうのだから。
悪いのは自分ではないという着地点にもなる。

かたや、あらゆる事柄を自分のせいにする人は、問題の根源となるエネルギーを自分の中に持ち続けている。どうすれば同じ過ちをしないか考える。

他責するのは楽ちんである、なぜならそこで考える必要がなくなるからだ。バトンを渡してしまうからこれ以上走らずに済むし、周回遅れなのも今走っている人のせいに出来る。
自責するとバトンを握ったままだから、そこからいろいろと考える必要が発生してくる訳で、この時点で双方の見えている景色が全く違ってくる。
走り終えた他責は帰り支度を始めているのに対し、自責はいまだ前のゴールを見て走っているのだ。
他責思考は過去の恨みの中に囚われてしまうのに対して自責思考は常にアップデートし続ける未来に向けて生きる。

だから他責になりがちの人は一度立ち止まって考えた方がいい。
うまくいかないのは本当にまわりのせいなのか、と。
せっかく渡されたバトンをすぐ他人にパスしていないか、と。

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