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大河ドラマ「光る君へ」感想 (47)
さくさく行きます、感想文!
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*まひろの悲痛な叫び声でスタートした今週……ノスタルジックな再会も束の間、周明、まさかの退場となりました。。
(伝えたかったこともわからないまま……脚本家、人の心ないんか)
*隆家ひきいる大宰府の兵たちの活躍により、敵襲の脅威は去った。
都では実資から報せを受け、まひろ(とついでに民)が心配な道長と、政に口を出されたくない頼通が衝突。
ここはですね。
「頼通、急にどしたどした?」ってのと「なぜわざわざ実資が道長に? 黙殺される恐れを……とは??」ってので、なんだかうやむやなシーンでした。
意図としては、“ボンボン育ちで生ぬるい頼通と民衆を思って指揮しようとする道長”、“そしてそれを支える賢人・実資”という見せ場にしたかったんだろうけど。
うーん、そこまでの人物造形が薄っぺらいのでピンとこないことになっちゃてるんですよね。
ぜんぜん“民のための政”とやらを行った形跡もなくいきなり「民が苦しんでおる!」とか言われてもなぁ。。
そもそも道長、頭んなかはまひろでいっぱいだし……(やっぱりラブファンタジーが一番要らない部分だな)
*さらにその後の論功行賞の席では、長年、道長に親身になってきた公任の不満も爆発。
(いや待て待て、(ずっとまひろに夢中の)道長のために争わないで! 平安おっさんずラブやめてー!(@_@;))
㊟ドラマでは愛憎のもつれかのように描かれましたが、実際にはもっとずっと政治的な会議だったのです!
・公任&行成「朝廷からの命令なくしての私的な戦は厳禁」
(各地の武力勢力を抑えるためには当然ですね)
・実資「遠方での緊急事態に命令を待つ猶予などない。今回の件に恩賞が与えられなければ、これからの国防に命をかけて戦う者などいなくなってしまう」
(西海や東北など、遠方の緊急事態にあたってはこれもまたその通りです)
今日の軍隊理念にも通じる国防と私闘との線引き問題……
難しい決議でしたが、寛平年間にも同様の事件が起こった先例を根拠に、実資の主張が通りました。
が、なにせ遠距離の話。この論功行賞の時点(なんと6月29日!)で戦闘終結から二か月も経過していたんですね。
なので、恩賞を与えるとは決まっても、貴族たちの反応は薄いもの……いつのまにか過ぎていた脅威よりも目前にある祭事のほうが大事なのが都の貴族たち。
あーあ結局公任&行成は先例主義の無能貴族扱いされちゃってるやん😮💨
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 8, 2024
ここはどういう意味合いで先例を用いてるのかちゃんと描くべきなのに公任はさらになぞのおっさんずラブさせられてるし……
望月の和歌しかり、四納言しかり……平安貴族は遊んで暮らすだけの呑気モノばかりではなくちゃんと仕事してた!的な理解を広めるどころか従来のお気楽イメージか、ともすればそれより悪い小っせぇ個人的感情優先で動いてるポエマーかなんかみたいになっちゃってるよなぁ……めちゃくちゃ無能だらけやん
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 8, 2024
ところでドラマでは平為賢を肥前守に推挙するという隆家でしたが、史実では、空席となっていた対馬守と壱岐守に藤原蔵規と大蔵種材が任命され、他はお手当程度だった。
為賢が肥前に土着したのは間違いがないようですが、ガチガチの身分社会で、いくら手柄をたてたとはいえ、急に国守になれるはずもありませんね。(為時パパの苦労を思い出しましょう……)
残念ながら平為賢が肥前守に推挙されたという事実も、肥前守に補任されたという事実もありません。しかし、坂東で活躍し、大宰府とも関係を持った平氏の一族が肥前守を歴任し、肥前から更には薩摩にまで進出していくことは明らかにされています。
— Minoru.Noguchi (@rokuhara12212) December 8, 2024
※ 拙稿「鎮西における平氏系武士団の系譜的考察」 pic.twitter.com/c2ENFdUf5T
もちろんフィクションだからある程度の捏造は必要なこともあると思うんだけどなぜ史実や伝説として残ってることガン無視で捏造ばかりでストーリーを作るのかがわからないんだよ……
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 8, 2024
*さてさて、まひろはそんなこととは一切無縁で、周明を喪い抜け殻のように放心したまま。
権帥さまお忙しいのでお手を患わせるのはやめていただいてよろしいか、まひろさん💢💢
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 8, 2024
この「私もしんでればよかった」とか男に甘える女ムカつくわ〜〜〜相手が隆家なのでいつもより口が悪めにお送りしております
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 8, 2024
こいつ何の権利があって大宰府の世話に??(あこいつとか言っちゃった)
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 8, 2024
まひろまだおったんかい
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 8, 2024
見かねた乙丸の必死の嘆願でついに帰京を決意!
(渾身の名場面! とどこかでお見かけしたんですが、わが家では「え……これ、どういう……??」って一同ポカン顔で観ておりました。どういう???(困惑))
しかし帰郷までの間、ずっと面倒みてあげてたのに都では公任から敵呼ばわりされてて隆家あいかわらず不憫すぎる。。。
*アラフィフのまひろ、久しぶりの京の都……
(といってもドラマ的には一回ぶり)
(須磨、明石、大宰府……ほんまに行く意味あったんか??)
*そして挨拶に訪れた土御門殿で道長と再会
(あの盛り上げまくった決意の別れからドラマ的には一日ぶり)
(かんたんに会うやん、みちまひ。マジであっけないな(-_-;))
(ごめん、ほんと私には響かないストーリーなんだわ……前々回、永遠の別れみたいなことしとったやん……なんなん……もうわからん……(@_@;))
昔、土御門殿で再会した時と同じシチュエーションなんやろ、どうせ😞
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 8, 2024
ここを「エモい!」「ドキドキの再会!」と思えるか、「いや前々回、永遠の別れみたいに盛り上がってたの何だったの??」ってなるかが瀬戸際なんだろな……
*さらに倫子がついに、
「うちのだんなとはいつから?」
と切り込んできたー!(唐突!!!)
今週のラストシーンもさ、「きゃー!修羅場だわ!
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 8, 2024
コワ〜い🥹」ってなるとこなんか、あれ。
倫子、急にどした???としか思わんかったんやけど……何もかもわからん
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~ 今週の小ネタ ~
*飛駅言上……
令制時代以来、国内各地に駅制が敷かれ、文書などを届ける使者は各駅で人馬や食料などの供給を受けられるシステムがあった。
緊急公用の使者はこの駅を可能なかぎり飛ばし、最速で任務を遂行するよう努めたのです。
都から大宰府間ですと、通常1ヶ月近くかかるところ、最速2週間ほどらしい。
*和漢朗詠集……
文化人・公任が編纂した、『声に出して読みたい和漢の秀歌アンソロジー』の決定版。
公任の娘と、道長の息子・教通との結婚の祝い用に編まれた。(前回、ちらっとだけ出てましたっけ。とくに説明もなく(-_-;))
行成筆と伝わるものが、いまも皇居三の丸尚蔵館などに現存しています。もちろん、国宝級です。
さてさて。
ここにきて各方面のインタビューや総括などがネットを流れていきますね。
全部とはいきませんが、わたしもできるだけ目を通しております。
が。
この一年、なんとか理解しよう理解しようと努めたつもりだったけど……制作サイドのあれこれ知れば知るほどもうわからん助けて😂
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 10, 2024
記事も(流しでさーっと)読んだんだけど。
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 10, 2024
あんなにご自身と自作に自信があったらそりゃまわりが何を言っても無駄だろうなと思ったな。
捏造の殺人托卵不倫恋愛ドラマではなくて教養と政争と庶民と移り変わる世相を描いた平安大河だと言い切ってるんだもんな……
ほんとに申し訳ないけど私は“道長と紫式部の大河ドラマ”と呼ぶのにも抵抗がある。“某三郎とまひろの平安風ラブファンタジー”だなぁ
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 10, 2024
ほんまにそれ。
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 11, 2024
しかも女ウケのために恋愛チラつかせるわりには恋多き女まひろを描ききれてないし。さらふわすぎて純愛も業も感じないというね……
そもそもなんで三郎と惹かれあったのかも直秀と周明とどのくらいの心の交流があったのかもよくわからないまま https://t.co/S1KI3HNZn2
完全に捏造でも“まひろの恋愛物語”としてきちんと描ききれてればドラマとしては面白くなったんじゃないかと思うけどそこらへんがまずボヤけてる。紫式部の文学大河でもなく摂関政治時代劇でもなく恋愛ものでもなく、我々は一体なにを一年見ていたのだろう……ほんとに最終回で号泣させられるの??
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 11, 2024
直秀はしにそんだと思ってる。たぶん、無情とか理不尽とかを描きたかったのかもしれないけどあれはドラマとしてはほんとに意味わからん。たいして周明はまひろそんなに?!ってなった。自分探しの旅?も放棄するほど落ち込み、結果親友()のさわさんの松浦もどっか行ってうやむやで帰ってきたし……
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 11, 2024
直秀を2人で葬って、道長が己の無力を嘆きみちまひ理想の政のために運命の愛()を投げ捨ててまでも上を目指してやがて手段が目的になり権力欲に目覚めて再会したまひろにあなたは変わってしまったと言われ……たわけでもなくたんに2人とも直秀のこと忘れてそうっていうね…… https://t.co/A9JC1UXxYB
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 11, 2024
直秀を見送り夫も見送りソウルメイト()には永遠の別れ()をつきつけて出家したと聞き……そんなアラフィフの女があんなふうに抜け殻になるの唐突すぎてほんと今までの人生なんだったの?目の前で刺された衝撃!って幼き日の母を思い出し……たわけでもなく。どうやって総括するのこの人生🤔
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 11, 2024
これは推察だけど脚本家さんはほとんど場当たり的に書いてると思うんだよなぁ。じゃなきゃ「私の書いたセリフがこういうふうに演じられるのか〜」なんてきゃっきゃしてないだろ。ふつう演出家や演者ともある程度は意志疎通するのでは。投げっぱなしのものをどう調理してもらえるか楽しんでるフシがある
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 11, 2024
前にも呟いたけどこれを「人間は多面的で深みがあって一言では表せない」みたいに言い張られるのがストレス……だったらその多面性とか複雑な心をちゃんと描いてみせてほしい。全話ちゃんと観たけど心理描写物足りないうえにとっちらかってて結局誰が何を思ってたのかよく分からないことの方が多いまま
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 11, 2024
制作サイドの考えとのズレといえば、作家なら書いたものの場所に作品の完成後に行ってみるのは苦痛なことのほうが多いのではないかと思う。どう考えたって先に取材に行きたいし、後から行って「うわこんなだったのか! もう書き直しできねぇ!」ってなるほうが激しく落ち込むと思うんよ
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 14, 2024
主演女優さんに関しては。
絶賛されている演技力に反して私がずっとひっかかってたのは「紫式部にしては天然モテモテのイイ女感がダダ洩れすぎている」ってところですね。。
源氏物語はともかく、紫日記読んでたらああはならんやろとは思うな
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 14, 2024
まひろさんのお顔ってたぶんキティちゃんとかミッフィーさんとかのアレなんだよ。視聴者が見たいように受け取れる。ずっと同じ顔だかry
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 10, 2024
あと、こちらは脚本の作りに関して。
このドラマの合わないなーと思うところの一つに、セリフの掛け合いの不快感てのがある。
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 8, 2024
A「ねぇ、B。○○○は?」
B(Aから目を逸らしながら)「私、△△△だなって思うの。ところで、Cは□□□?」
C(Bと目を合わせず)「あ〜◆◆◆だなぁ」
みたいな。
とにかく問いかけに答えを出さないスタイル
苦手だわ……いちいち、さっきの問いかけの答えどうした?!ってなっちゃう😞
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 8, 2024
たまにならいいけど、こんな会話ばかりなんだよね
このあたりがわたしのこのドラマに対する総括ですね……
歴史ドラマかどうか以前に、作り方や魅せ方が絶望的に合いませんでした。。
ともあれ、いよいよ次回(本日です)で最終回!
長かった一年……あれほど楽しみにしていたのに、蓋をあけてみれば期待を裏切る解釈違いの連続……そして制作サイドやドラマファンの視聴者との温度差……
平安好きの仲間たちが次々と脱落していくなか、なんとかラストまで完走できそうです。(血のにじむ思い)
ここまできたら、リアタイで最終回、ちゃんと見守ってやっかんな!!!( ;∀;)
次回、ついに正妻vsソウルメイト!?(多大なるいまさら感)
いよいよ最終回、15分拡大版です!!
予告で賢子が殿方に抱きついてるとか……
— いつきみ (@tsukinioyogukoi) December 8, 2024
頼宗だと異母兄妹()になってしまうから、定頼でお願いしたいところ……でもまぁ普通に考えたら兼隆かなぁ😗