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親しくなるための。


早く家に帰りたい、と思う場所と、あぁ帰りたくないなぁ、と思う場所がある。
とりあえず、今日は家に帰るとほっとする方。
わたしは、守られる。
あたたかな秋の日差しが差し込む、午後の部屋。


もう、そんなことでいちいち傷つかないよ。
そこでの立場は、私にとって重要じゃないし、自分の役割はこなしている。
無理していい顔する必要なんてない。
そうだそうだ…!


晩ごはんに、ちくわをたくさん揚げる。
次男のたってのリクエスト、ちくわの磯辺揚げ。
なんて容易いお願い。
揚げたそばから、目を細めて食べているひと。
これを、今日のしあわせと呼ぶことにしよう、そうしよう。


キッチンの棚の一角がクリスマス仕様に。
これに関しては男子たちは無関心、おおいにけっこうです。
仕事と趣味との境目が曖昧であることは、私にとっては居心地のよいこと。


一昨日買って帰った赤いパッケージのコーヒーを、昨日の朝から、もう何回もいれて飲んでいる。
これは、私の中の一種の儀式のようなもの。
理解するための、親しくなるための。

さぁ、もう一杯いれよう。
おともは、チョコレートです。



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