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PERFECTな日々と、映画と。


春一番…?と思わずつぶやく。

あたたかく風の強い日で、洗濯して外に干したシーツが必死にしがみついていた。


長男のクラスはまたしても学級閉鎖で、3連休が5連休になってしまい…。
今日は私も休みだったので、二人で買いものに出かける。

一対一でいることはあまりないからこそ、たまに二人で出かける機会があると、うれしくも思う。
長男であっても、次男であっても、(特別だよ。)と、いつもより奮発して美味しいものを買ったりしてしまう。

でもどちらも必ず、残された一人のためにおみやげを買っていこう、と言うのが、ちょっとうれしかったりする。


あんこ男子のおやつのチョイスよ…


午後、直前まで迷ったあげく、やっぱり行ってくる!と言って家を出る。

そう、今日は映画「PERFECT DAYS」を見に行こうと決めていたのだ。
お正月、あの地震の後の日の新聞で、あたりまえの日常とは…とこの映画に触れたコラムを読んでから、ずっと気になっていた。
noteでも、たくさんの方がこの作品を好きだと書いているのを見て、やっぱり見に行きたい、と思ったのだ。


映画館に着いたのは、ちょうど宣伝が終わって本編が始まるギリギリのところで、ほっと胸をなでおろす。

でも、本当に見に行ってよかった。
直前の自分の決断に、今日も拍手だ。(長男はこころよく送り出してくれた。)


役所広司さんの表情が全てだった。

毎朝家を出て空を見上げるとき、休憩中に木漏れ日の中で木を見上げるとき、人に視線を注ぐとき…。
あぁ、こんな表情で毎日を過ごせたら、と思った。

私も、特に早朝に家を出るときは、必ず立ち止まって空を見上げている気がする。
そしてたぶんひとりで微笑んでいる、そこは同じで、ちょっとうれしくなった。


みんな同じ世界を生きているようで、別々の世界を生きている。
人とは違っていても、自分だけのパーフェクトな世界を、日々を、生きることが大事、そういうこと…
……でもないな、と思った。


ささやかなことで満たされて、淡々と、変わらない。
完璧な日々のように見えて、実はそんなことは不可能なんじゃないか。
誰しも、外からは見えないたくさんのことを抱えて生きている。変わることを受け入れながらも、自分を保つために必死に生きている。
だからこそ、そんな日々が尊いと思える。


そんなことを、役所さん演じる平山さんの日々の行動と表情から、感じた。



それはそうと…。
ひとつの作品として、パーフェクト!と思える映画に出会ったようで、うれしかった。

内容もよかったけれど、俳優陣、映像カメラワーク、音楽の使い方…平山さんの部屋や古本屋、銭湯、使われているすべてのものが好きだった!

ヴィム・ヴェンダースらしい映像がちりばめられていて、それをいいなぁと思えることがうれしかった。
まだ20代のころ、「パリ、テキサス」や「ベルリン・天使の詩」を見て好きだと言って、でもそれはなんとなくお洒落ぶってカッコつけた自分だということも、わかっていた。

今だとどう思えるかなぁ、もう一度見てみたいなぁ、なんて思ったりした。


完璧ではないけれど…
今日は、まちがいなくいい一日でした。



2月 やりたいこと
◆「PERFECT DAYS」を見に行く。

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