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一目惚れ、の準備。


昨日、今日とで、周辺の麦畑はすっかり収穫を終えていた。
あの、こんがり黄金色のふぁさっとした穂が揺れているのを見るのは好きだったのだけど。
たしか、このあとは大豆だ。
大豆畑になるはず。


夏だなぁ。
よくわからないまま、気付けば部屋着は半袖とショートパンツになっている。


今日も、慌ただしく仕事を終え、少しグラウンドにつきあったあと。
外に比べるとずいぶんひんやりした部屋の中、そんな格好でベッドに倒れ込む、疲労感の中の至福のうたたね。


アンリ・マティスの「夢」のような。
自分の輪郭がなくなる。


さっき、NHKの日曜美術館を見ていた。
アンリ・マティス。
原田マハさんが解説をされていて、『ジヴェルニーの食卓』もまた読み返したいな、と思った。

あまり詳しくはないけれど、マティスの絵は好きです。
線画もすごく好きだけれど、その線にのせられた色彩に改めて魅了される。


「一目惚れの瞬間を描いている」
という言葉に、なるほど、とはっとした。

あ、この瞬間を、今見ているものを、感じていることをここに閉じ込めて、伝えたい。

そうだ、そういうことだな。
こうやって、文章で伝えたい、という衝動もそう。


わくわくしたものに出会ったとき。
お腹の底から、むくむく熱がわいてきて、しぼんでいた風船に空気が入って膨らんでいくような。



また最近、私は何もできない、もう何もしたくない、と投げやりな気持ちになりそうな日々だった。

だめだだめだ。

いつでも一目惚れOKな心、持っていないと、だ。


アンリ・マティス展、行きたいなぁ。







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