今日の欠片を味わう。
いつものスーパーに行ったらお休みで、しかたなく家の近くのスーパーに寄って、晩ごはんの肉だんご用の挽き肉と、パンのためのバターを買って帰った。
秋の終わりの一瞬の夕暮れどきは、淡いパステルカラーがなんともかわいくてすこし切なくて、スーパーの駐車場で思わず足を止めてしまう。
雪だるまの雪子ちゃんみたいにバターを四角く切り分けてはいないけれど、代わりに、小さな小さな三角に切り分けて食べているお菓子がある。
今日もまた食べたくて買って帰った、この時期だけのお菓子。
今年4個め。
夜、こっそりその欠片を口にして至福を味わう。
今日、大好きなお客さんが、おすすめしたらそのお菓子を2つも買ってくれた。
コーヒー豆も、こっちもいいけどこっちも美味しくて…とつい興奮気味に説明していると、じゃあ両方もらう、と言ってくれた。
こっちは夜にゆっくり、チョコレートといっしょに…なんて最高です、と言ったら、薪ストーブをつけて、なんて話になって、あぁすてきうらやましい、とこちらもうれしくなる。
いつも本屋さんのカバーをつけた単行本を2、3冊手に持っていらっしゃるお客さまがいる。
今日もすこし申し訳なさそうにコーヒーを一杯頼んで、ソファでひとり読書をされていた。
それを、私はとてもうれしく思う。
ゆっくり読書を楽しめる場所をここに見つけてくれたことをうらやましく、そしてうれしく思う。
小さな三角を味わいながら、今日のことを思い返していました。
うん、いい一日だった。
おやすみなさい。
また明日。