続:不登校になること②-3-保護者の目線-
今回は、より実践的な内容にしていきます。
noteを書き始めて、間もないころに書いたこの文章。
改めて読みなおすと、もう一度このテーマで書かないといけないなという気持ちに駆られました。その第2番目は連続回になります。
前回までは、保護者の目線で…ということで下記内容をご参照下さい。
前回までのポイントをまとめると、
・まずは、自分自身の体調・気持ちを少しずつ整えること。
・自分自身のコア・ビリーフを振り返る
・「自己認知」・「他者理解」の実践
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①「いつまで続くのか」という不安
・ずっと続くかは「わからない」だけど、常に前進していると捉える
となります。※詳しい内容については、上述内容をご覧ください。
さて、今回は相談が多いポイントの
②「次の一手の方向性がわからない」ということについてお話したいと思います。
おそらく、ほとんどの方が「初めて」の経験になります。
ですからそうしたノウハウなんていうものは、自身の知見の中にはありませんし、もっと言えばそれこそ一人ひとり人間ですので対応は異なります。
誤解を恐れずに言えば、
「どれも正解、どれも不正解」
なのです。
私は、こうしたご相談をいただいたときに、一つの参考として…
という前提はつけておりますが、こういうプロセスを経てみませんかという提案をしています。
それが、ビジネスフレームワークの応用・アレンジです。
その一つとして、OODA(ウーダ)の活用です。
まず改めてOODAについて、少しだけご紹介をすると、
一見、全く関係がないように思われますが、
思考の整理と、そして自身の行動の振り返りをしていく際に、何もないところから、やみくもに何かをしていくのではなく、ある程度の形・フレームに従いながら、それをアレンジさせてやっていくことがやりやすい形になると思います。
※実際、私もこの流れや考えかたは、かなり意識していました。
ここで、色々なご相談を受けていく中で、このフレームを適用させていく際のポイントは、
①Observe(観察):観察することによって現状を認識します。
②Orient(状況判断):観察結果から、状況判断します。
ここをどれだけアンテナを張ることが出来るか、
そして、主観と客観を整理しながら、出来るかということです。
①Observeが正直、一番の鍵ではないかと感じています。
どれだけ変化に気づけるか。どれだけアンテナを張れるか。
微妙な言葉の変化、ドアを開ける音、発言の端々にある感情、服装のチョイス、食事の様子、話すときのしぐさ、好みの変化…。
これを沢山蓄積していきます。全てを把握・認識する必要はありません。ちょっと気づいたこと、何気ないことをメモ書きしたり、スマホに記録に残したりして、次のOrient(状況判断)のために、材料をたくさん集めておくのです。
これもアレンジの仕方にはなるのだと思いますが、活用できるものとして
ビジネスシーンにおいて、営業戦略、マーケティングを行っていく際に、
「ペルソナ」を設定する
というのも紹介しておきます。
どういった人物像が、ターゲットになるのかという、いわゆる
”仮想顧客を作り上げる”ということなのですが、その情報は広く多岐にわたり、さらに深掘りをすればするほど、Act(実行)の精度が上がるのです。
つまり、相手の情報をたくさん知ること、想定することが大事なのです。
ご家庭の場合、「想定」は必要ありません。
改めて、お子さんが”どういう性質・性格”そして”行動傾向がある”のか、そして状態なのかということを改めて知るということが必要なのです。
これがObserve(観察)なのです。
そして②Orient(状況判断)については、改めて観察したものから、考察を広げていってほしいと思います。
これも一つ考察をする際のフレームワークとしてご紹介したいのは、
『ソラ・アメ・カサ』という考え方です。
ソラ【事実】は、既にObserve(観察)で行っているので、
ここからはアメ【洞察】とカサ【打ち手】を考えるということになります。
大事なのは、アメ【洞察】の際に、
原因探しにならないこと。未来を考え「どうなりそうか」という問いを立てて考えることです。
例えばですが…
OODAの良いところは、
判断材料の不足を感じたら、もう一度観察に戻る。
実行後は、すぐにループを戻すことが出来る。
つまり、この円環を自身のペースで行うことが出来るということなのです。
※本来は事業活動上でのフレームワークでは、素早さが大事なのですが、こうした支援の場合は、大事なのは支援の度合い調整です。
ただし、これは経験上ですが、ここは意識した方が良いと思います。
それは、
自身の決定した打ち手の効果測定については、期日・締切を作ること。
これは、打ち手がどうなるかを判断するのに、期日を作らないことはループを回すことにつながりません。むしろ停滞を引き起こします。そうであれば、判断材料が足りなかった(Observeの不足)か、判断基準が違った(Orient
のミス)の可能性が高いとし、そこをもう一度見つめなおしましょう。
みたいな感じです。これが旅行であれば、前日までとか。そうした締切設定をしておかないと、停滞が発生してしまいます。
ただし、これもやりがちな間違いなのでお伝えをしておくと、
相手に締切・期日を押し付けることは、絶対にダメです。
これ事業活動等であれば、「締切効果」ということも考えられますが、こうした支援の場合は「プレッシャー」にしかなりません。
こうしたトライアンドエラーをたくさん繰り返すことになっていきます。
無理のない範囲、ペースでやれることが大事でしょうし、
期日を決めてとはいうものの、期日までは「待つ」という姿勢は必要。
何よりも、保護者の皆様自身の”心を整理しながら、落ち着かせながら、やっていくこと”が必要ですので、その前提は崩さないようにして下さいね。
さて保護者の目線を多く語りましたが、指導者からの目線も少し話してみたいと思っています。
引き続き、よろしくお願いします。
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