失敗を成長の糧に変える!叱らずに導くリーダーシップとは
仕事で失敗をして、上司に厳しく叱られた・怒られた経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。叱られるという行為は誰でも嫌なものですよね。今日はマネジメントにおける「叱る」についてのお話です。
今日は、ついついメンバーや友達、家族に怒ってしまうという人に読んでほしい記事です。
思い出してみて?幼少時代の記憶
私の話になりますが、幼少期の私は、私はよく叱られました。時代もあったのでしょうが、先生に叱られていた人もたくさん見てきました。
私はよく父を怒らせていましたけど、なぜあんなに怒られなければならなかったのか、自分が親になってから、尚更疑問が湧きます。貴方にも経験がないですか?不思議なことに、叱られたシーンははっきりと思い出せても、「なぜ」の部分が記憶がないのです。(背景に納得できたものは覚えています)
子どもながらに、恐怖や不安という感情、理不尽だなぁ、納得できないなぁ、でも逆らうだけ無駄という残念な感情のみが、思い出されるのです。
怒っている側としては「改善」や「成長」を促したい気持ちで叱っているつもりでも、感情的な𠮟りから入ると、ほとんど子供に伝わっていないどころか、逆効果にさえなり得るということです。この負の連鎖は私で止めます。
新入社員の大失敗と、次に行くまでのスピード
20代の頃、私は、FAXで申込書の誤送信してしまったことがありました。当時は「0」発信といって、番号の前に0を押し、そのあとに送らねばなりませんでした。ところがそれを忘れて発信してしまったところ、企業へ送るはずの申込書が、個人宅に届いてしまうという機密情報漏れを起こしてしまったのです。とんでもないことをしでかした…と事の重大さに怯えながら、当時の上司に即エスカレしたところ、「再発防止策は?分かった、次は気をつけろよ」と言われました。
え?それだけ?イメージしていた何倍も優しかったのです。正直とんでもなく怒鳴られるんじゃないかって思ってました。私はその上司の言葉があって、冷静に事を受け止めることができ、次どうするかにすぐに切り替えることができました。ミスを未然に防げるように確認徹底はもちろんですが、先方と信頼関係を築き直すことに全力を尽くしました。
「怒られて人は成長するもんだろう?」という考え方
怒らないと「失敗しても怒られないし…と思われるのでは?」とか、「舐められるのでは?」という問いをもらうことがあります。
私もたくさんの上司と仕事をしていますし、多くのマネジメントを見てきましたが、総じて言えることは、怒ることで一時的に恐怖やプレッシャーを与えることはできますが、殆どの場合が誤解や逆恨みになり、信頼関係や職場の安心安全が崩れていきます。
あの時、あの上司はなぜ私を怒らなかったのか。それは、上司が、失敗から学ぶ文化を育て、チーム全体が前向きに成長し続けることを望んでいたからです。失敗を恐れずに挑戦する環境を提供し、共に学び続けることが重要だという文化醸成をしたい上司の思いは、言葉から伝わってきました。
信頼と尊重を基盤にしたコミュニケーションは、私に責任感と成長を促したと思っています。大事なのは、失敗を経験に変えて「次へ」進むことです。
実は、リクルートで怒られたことはほとんどない
皆さんのリクルートのイメージもあると思いますが、私はほとんど怒られた記憶がありませんし、周りで怒られている人もあまり見たことがありません。(私が超絶ポジティブなのかと言えばそうではなく、失敗はやまほどしているのに、口を出さず手を出さず、本当にただ見守ってくれました。
今になって見守るということの大事さを改めて感じます。)数回、フロアで怒号が飛んだり、取っ組み合いの喧嘩になっているシーンを見たことはありますが、「顧客に向き合う姿勢」で怒られていました。(まだリクルートが上場前で、今ほどパワハラとかそういう言葉が世に出ていない頃でした)
そういう経験もあって、叱る・怒るよりも、気づきを促し、内省を支援することが、次の成功に繋がると信じています。私自身もここまでにたくさんの失敗を経験してきましたが、それがあったからこそ今の自分があるのです。たくさんの失敗を叱らずに見守ってくれた上司の皆様に、改めて感謝です。
どんな時に怒るのか
「叱る」を選択するときは、もう本当にここぞって時です。子どもがまだ小さければ、命に係わる危険な行動をとったとき。子どもが大きくなれば信頼を失うような行動をとったときです。会社では、メンバーが顧客との約束を破ったときは、叱りました。仲間の信頼を裏切るような行為があったとき、泣いて怒りました。スタンス面で腐ってなければ、学習のチャンス、これを怒る暇があったら次どうするかを一緒に考えたいんです。
「怒りは敵と思え」という徳川家康の遺言
江戸のTOPを司っていた徳川家康の遺言として残っているこの言葉。マネジメントにおいても「怒り」という行動が無駄な行為だということもわかります。当然、常識、当たり前、○○すべき!許せない、という感情が怒りを生み出しているというメカニズムを思い出せれば、怒りを感じたとしても、それを相手に向けるのは、訓練で防げるようになります。
怒りは「これくらい怒っていてもリカバーできるだろう・大丈夫だろう」という相手に対しての甘えです。「愛しているからこそ、育てたいからこそ」と、怒りを正当化しているだけで、相手に怒りをぶつけなくても愛している、育てたいは伝わるのだなということを、私は自分の失敗と上司の対応、そして現在進行中の子育てから学びました。
頭ではわかっていてもついつい怒ってしまう。そういう人はとにかく秒でその場を離れてみてください。または、怒りを感じたらお花の名前を頭の中で呟いてみて下さい(チューリップ…たんぽぽ…)。これはなかなかに効果があります。まずはそれだけでも、相手に怒りをぶつけてしまうリスクは防げます。そしてノートに自分の怒りが何から来るのかを書き出してみるのです。自己防衛なのか、間違った愛なのか、自分の思い込みや偏見なのか、これもまた自己理解であり、学習です。
明日から急に釈迦みたいになれるわけもなく、筋トレ同様、毎日のトレーニングなのです。
最後まで読んでくれてありがとうございます!投稿をいくつも読んでくださる人はお気づきの通り、私ほどの失敗をした人は、正直あまり見たことがありません。私は、天才的な頭脳を持っているわけでもないし、強力なリーダーシップでもないけれど、失敗から学習する力を見せられる等身大のリーダーです。
大失敗談シリーズ、こちらもあります。失敗ばかりの連続でしたが、その失敗が私の学習になって、マネジメントの面白さを知る原動力になりました。
投稿がいいなと思ったらスキをお願いします😊私の失敗が、多くのリーダー、マネージャーに届きますように。今まさに困っているリーダー、マネージャーと一緒に私も成長したいと思っています。引き続き応援よろしくお願いします。