バズ・セッション@オンライン授業!①:高校公民の場合(授業案あり)
0.バズ・セッション(グループ)✖️Zoom
みなさんこんにちは。MAAMです。
前回に引き続き、今回はZoomを活用した授業実践について、
みなさんとシェアしていきたいと思います。
具体的には、ブレイクアウトルームを用いたプレゼンの授業になります。
実際に、Zoomを使った授業案もありますので、
是非最後までご覧ください。
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1.バズ・セッション(グループ)とは?
ご存知の方は飛ばしてください。
いくつか定義はあると思いますが、ここでは
『協同学習の技法』(ナカニシヤ出版、2009年)の内容を紹介します。(以下引用)
「バズ=グループ」は、授業内容に関連した質問に答えるために、その場で構成された4人〜6人の学生グループです。・・・(中略)
情報や考えを短時間で引き出すのに効果的です。クラス全体を小さなグループに分けることで、多くの学生に自分の考えを表現する機会を与えることができます。(92ページ・技法3)
ベーシックかつ、使い方次第で、かなりアレンジのきく技法です。
考えを引き出すのみならず、課題解決、読解、プレゼン準備など、
従来の対面型授業においては、多くの先生方が、
幅広い場面・教科で活用されていることと思います。
ポイントは、
・話し合うテーマ(作業など)
・制限時間
・活動の目的:全体での活動に何を持って帰るか
を、一人一人がしっかり認識した上で、
バズ=グループでの活動を行うことです。
これをオンライン授業で行うには、
・チャットツール(文字を打ち込んで会話をする、ビデオなし)
・ミーティングツール(ビデオあり、ビデオ電話)
などが有効です。
2.バズ・セッション✖️Zoomの授業案!
実際にどんな形で授業が進行できるか、
ここでは高校・社会科の例をもとに、その可能性について探っていきます。
ある日の高校公民(倫理)の授業案です。
(いわゆる「指導案」ではなく、アバウトな進行表です。大まかに内容がわかる程度にしか書いていません。また、実際の授業とは一部異なる部分があります)
大まかな構成は、
・カードを使って、グループでたくさんの考えを出し合う
・クラス全体でグループごとにでた意見をシェア
・新たなお題を考える
・振り返りをする
となっています。
この題材は、年度はじめの導入部分で、アイスブレイクも兼ねてよく使います。
一つのお題について、いろいろな意見を出し合うこと自体が目的なので、
その意見を評価することはしません。
ゲーム感覚で楽しめますが、「深く考え、対話する体験」ができるのが、
「てつがくおしゃべりカード」を活用したバズ・セッションの醍醐味です。
生徒の振り返りでは、
「素朴なテーマについて、なんでだろう、と深く考えることで、今まで当たり前だと思っていたことが全部謎に包まる感じが奇妙で楽しい複雑な心境になった。答えのない問いについて、自分の中で答えを見つけるのが、自分が存在する意味なのかなと思った。」
などといった、意外にも(?)深い感想が述べられていました。
「てつがくおしゃべりカード」について詳しく知りたい方は、こちら
こうしたブレイクアウトルームを使った授業は、
いろんな教科で実践可能だと思いますので、
ぜひトライしてみて、感想をお寄せください。
『協同学習の技法』はAL授業の理論的・実践的方法を紹介した書籍です。
大学教育を主眼として書かれていますが、中等教育でも有効です。
ご興味のある方は、ぜひ読んでみてください。
この本と、オンライン授業での各技法のアレンジ方法については、
今後少しずつ更新していければいいなあと思います。
いかがでしたでしょうか。
次の記事でも、引き続きオンライン授業の授業実践について、
みなさんとシェアしていきたいと思っています。
この投稿が少しでも参考になれば幸いです。
このnoteでは、なるべく教育学的な見地に立ち、
『協同学習の技法』や『知の技法』などを
適宜参照しながら、オンラインでの実践に変換していこうと思っています。
もっとこうしたらいいのに、等のご意見は歓迎です!
どうぞご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
全国の先生方、生徒のみなさんの明日が
もっと素敵なものになりますように。
それではまた次の記事で👋✨
2020.0425 編集 by MAAM
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