20190119-リライズインタビュー加藤さん_190120_0051

コミュニケーションのコンセプトは「言葉でエンジンをかける」。カードゲームを人材育成に活用する、和心人事”加藤 雄一郎”さん

これまで集めたカードは約60種類。いずれは、人の育成・コミュニケーションに役立つカードで、人をハッとさせるきっかけをつくり、人の心のエンジンを動かしたい。人事の仕事をこよなく愛す、加藤さんにインタビューしました。

プロフィール
出身地:東京都
所属:広告業界 人材開発職
米国CCE,Inc.認定GCDF-Japan キャリアカウンセラー
経歴:大学卒業後、就職活動中に出会った人事の人との出会いがきっかけで人事職を学生時代から目指す。最初に就職した人材アウトソーシング会社にて営業、採用、拠点管理、営業開発等に従事。その後転職をし教育関係会社にて念願の人事業務で採用や研修、給与計算業務などに従事。現在は広告業界の人材開発職で主に評価業務を担当。社外での活動として学生の就活相談や、不定期に行う『言葉でエンジンをかける』をコンセプトにしカードゲーム等を使った「かとう会」のワークショップを行う。
座右の銘:人を幸せにすることに引退はない

── どんな夢やビジョンを描いていますか?

まずは死ぬまで働きたいんですよね。仕事が好きなんです。日常の活動もそうですが、仕事が大きいと思っているんです。

とにかく人の役に立ちたいと思っているんですよね。コミュニケーションで影響を与えたり、きっかけを作ることが好きなので、将来何かの相談の家や飲み屋などをやってみたいですね。キャリアコンサルタントの資格もあるので、「今日のお悩みなんですか?」「じゃあ、今日はこのカードを使いましょうか!」という感じで。やっぱり人も物も好きなので、死ぬまで働くことを意識したいと思っています。

── その夢の目標計画はありますか?

具体的には立てていないです。よく10年後とか20年後とか言いますが、環境って絶対変わるだろうし、考え方も絶対変わりますよね。だから、どちらかというと、経験してきたものを後でちゃんと紐付けさせることが大事だと思っています。

でも、自分のカードは作りたいと思っているんですよね。人の言葉で促進をかけたり、発火させたり、人の育成やコミュニケーションに関して役に立つカード。あとは、本を書いてみたいですね。何か力になれればという自分の想いや、逆に自分の伝記みたいなものになるかもしれないです。

── コミュニケーションの必要性、言葉で心のエンジンを動かしたい。

カードを使ったワークショップを社内外でやっている時のコンセプトは、”言葉でエンジンをかける”です。
コミュニケーションやカード、何でもいいのですが、他者からの言葉によって、その人が何か発火するというか、ちょっと動き出すというイメージかな。そういうものを作るのがすごく好きです。人事もある種そういった仕事なのかなとも思っています。人をハッとさせられることをやっていきたいですね。

記者 ハッとさせて、何と繋げたいのでしょうか?

”動き出す”エンジン、前向きになるきっかけですかね。一歩踏み出せなかったことが、前向きにやれるようになる、活動的になる、誰かに話しかける、何でもいいんです。止まるというより、何かが動くということ。人によって動き方は違うと思いますが、そういった前に出る、というきっかけになることですね。

記者 加藤さんご自身が、どんなハッとする言葉との出会いがありましたか?

カード体験会に行った時のことなんですけど、「心配性が活かされた経験はありますか?」という質問にであったんです。いろいろなカードがある中で、最終的に私が選んだのが心配性のカードでした。実は心配性なんですよ、昔からいつも何かに焦っていましたね(笑)。心配するのは、疲れるから嫌だなと思っていたところでした。

前職の時、急遽人事の仕事の中でも給与計算の業務を担当する機会がありました。引き継ぎが1ヶ月しかなくて、覚えることがたくさんあり、給与管理のことなので間違いがあったら絶対にまずい!というプレッシャーの中、必死でマスターしたことがありました。後で振り返った時、それは心配性だから助かったということに気づき、ハッとしました。

内省で自分に対して問いをして、新たな気づきを生む質問を生み出すことは難しかったりします。自分に対してできない質問を、他の人ができると思うんです。だから人とのコミュニケーションは必要だなと思いますね。さらにそれが共有できる仲間がいることで安心して話し合える環境が大切だと思っています。

── 人が好き。必要なタイミングで言葉と出会う。

小学生の時は泣き虫で、他の人からフォローしてもらうことが多かったんです。なので人に対しては、いいイメージがありますね。昔から周りに気にかけてもらうことが多かったので、嫌な感情が少ないというか、その人は悪い人というわけではないと私は思うんですよね。

記者 ここまでお話しを聞いていて、加藤さんの人に対するその姿勢、素晴らしいですよね。どんな人にも好感を持たれませんか?

ありがとうございます。そうありたいとは思いますね。
実は、私は新卒の時問題児だったんですよ。入社してすぐ、上司との同行営業があり、その時に持っていく営業ツールを忘れてしまい怒鳴られたりして、「あいつは問題児らしいぞ」と全国的に知られました。

失敗したことはたくさんあります。クライアントの敷地で事故を起こしたり、上司のゴールド免許を取消にしてしまったり。とにかく、仕事でのミスなどは多くて、バカにされることも多かったですね。入社2年目の時、「このイメージを変えるには、数字でしかカバーできない」と思ったので、同期の中での一番できることを探して数字を上げる努力をしていました。

そんな時、”一番失敗した人が一番成功できる”と先輩が言ってくれたことが今でも励みになりました。入社1年目の時は、本当に辛かったけどそのプロセスがあり、こんな自分だから今はこうなれたという、自分で納得している人生を歩んでいるなとも思えますね。

記者 必要な時に、言葉との出会いがありますね。

そうですね。かなり意識させられたことは多いかもしれないですね。人のセリフや言葉の影響は、強かったのかなと思っています。それが今の自分の価値観を作り出しているとも思います。

── これからAIが活躍する時代に求められるニーズとは?

自分だけのストーリーがすごく必要かなと思います。
正論は、響く人・響かない人が当然あるので、AIに任せておけばいいかなと思います。

私は、「天使にラブソングを」という映画が好きですが、教会であれだけ激しく歌うというのが、当初は前代未聞だったと思います。そういった正論ではないことをやるからこそ、人に響くのかなと思っています。だから、自分の中に落とし込まれた自分オリジナルなストーリーを秘伝としお伝えすることで、気づきを与え合うことが大切かなと思います。

今、大学までも個性を大事にしましょうと言いながらも、なかなか大事にできない状況だと思います。そして、社会人になってからそれを言われてもすぐには難しい。今までそういう生活をしていないですしね。だから、教育から変えないといけないんだろうなと思います。とはいえ、社会人になってからでも変わるきっかけはあると思っています。

記者 教育によって影響を受け、知らずにその教育にも縛られていますよね。

そこも周りに影響を受けていたりしますよね。生き方って人それぞれにあって、教科書に書いてあることが正解ではないし、どの道を歩んでもいいと思います。結果的に自分が正解にしていく。自分が納得するものにしていけばいいし、それで自分の教科書みたいなものができればと思いますね。

── 加藤さんにとっての生き方ってどういうことですか?

なんか、本みたいなものですね。生き様的な感じです。ページ数、話し方、薄い、分厚いハードカバーだったり、色合いや文字の大きさフォント、絵の差し込み方だったり。人生が終わった時にどういう本ができているのか。内容は伝記に近いとは思うんですけど、それがどういう読まれ方、伝わり方をするのかなと思ったり。本の広め方や登場人物もそうですね。

記者 最終的には本をお書きになりそうですね。

数年前に伝記を書こうと思ってブログを始めたのですが、今それはストップしてます。また始めたいなと思っていますね。出来上がっていくのって面白いなって思うんですよね。

記者 楽しみにしています、カードも本も!本日はありがとうございました。

加藤雄一郎さんの詳細情報はこちら
加藤雄一郎 | Facebook

編集後記
インタビューを担当した三笠、山下、山本です。
人と向き合う姿勢が本当にすばらしい!そんな印象を受けたインタビューでした。私たちが何を質問しているのか、丁寧に丁寧に耳を傾けてくだり、話している時よりも、聞いている時の方がエネルギーがすごいと感じる、加藤さん。人が好きという大前提と、言葉で心のエンジンを動かし、気づき合わせるコミュニケーションを望むその意思があるからなのではなのかなと思いました。これだけ真剣に向き合ってくれたら、人は好きになるだろうなと思いました。本日は、楽しい時間をありがとうございました。

インタビュー担当 三笠 惠美、山下 恵未、山本 有吾
Interviewer Emi Mikasa, Emi Yamashita, Yugo Yamamoto
Photo by Yugo Yamamoto

この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。


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