企画が始まるまで④ / 調律師さんとの再会
ブログより転載
昔私がピアノを習っていた時、いつも調律をお願いしていた調律師さんがいます。
その調律師さんは、ピアノの調子が悪ければ半日でも作業をする、まさに職人さん。どんなに古いピアノでも、部品や仕掛けを直せばキレイな音になるよ、ということをいつも語ってくれたのでした。
いわく、古いピアノは材質が良く、あまり市場価値がないとされているものでも素晴らしいピアノがたくさんあるとのこと。値段の高い低いに惑わされず、本当にキレイな音を聴き分けられるようにならないとね、と、作業の間、ピアノの仕掛けや音の変化を説明してくれました。
そうだ、ばあちゃんちのピアノの調律はこの人に頼もう。
価値を感じない人にとっては粗大ゴミにしかならないピアノも、この人ならきっと素敵によみがえらせてくれる。
いま、ピアノの生産台数が減り、調律師という仕事が成り立ちにくくなっていることもあり、本当にプロとして腕のある調律師さんが減ってきているといいます。これは、将来的に質の良いピアノコンサートを聴くことができなくなることにもつながります。
眠っているピアノのある場所がすべてコンサートホールになって、ピアノのコンサートをもっと聴きたいという人が増えたら、熱意ある調律師さんにとってやりがいのある仕事が増えていく。そういう調律師さんを、地域の人がみんなで応援できるようになる。
音楽を奏でる楽器をつくり、メンテナンスをする職人さんの世界にも、善い循環ができたら…。と、思いをはせています。
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