見出し画像

【写真日記】白山神社を求めて奥美濃・郡上白鳥をゆく①

先日の日曜日、夫と二人で岐阜県郡上市白鳥しろとり町に行ってきました。

この冬期間は「マンボウ」発令中だったため、(雪かきをしながら)大人しく引きこもり生活を送っていましたが、ようやく解除されたので、久しぶりにドライブに出かけてみました。

郡上市白鳥町ってどこにあるの?

さて、今回目指した郡上市白鳥町について、岐阜県の地図を用いて、位置を簡単に説明しますね。

まずは郡上ぐじょうについて。
下の地図をご覧ください。青色の〇印をつけた所が郡上市です。

飛騨地方と隣接していますが、郡上市は飛騨ではなく美濃。奥美濃になります。

東海地方の方なら、郡上市と言えば、名古屋から日帰りで遊びに行けるスポット(スキー場や牧歌の里)があることで有名ですよね。あと、水と徹夜踊りで有名な郡上八幡ぐじょうはちまんがあります。



次に、下の郡上市の地図を用いて、白鳥しろとりの位置を確認しましょう。
郡上市には7つの町がありますが、その中で、下の青い〇で囲った市が、白鳥しろとり町です。

郡上市役所ホームページより抜粋

ちなみに、この郡上市は、平成の大合併により、旧郡上郡だった地域が一つになって新たに誕生した市です。

高山市からは、車で高速道路(東海北陸自動車道)を通れば、約一時間ほどで到着します。

…ということで、位置が分かったところで、いざ出発です。

車で一路、郡上白鳥へ


夫と車に乗り込み、まずは中部縦貫自動車道に向かい、そこから東海北陸自動車道へと入ります。

中部縦貫自動車道から東海北陸自動車道への入り口。飛騨清見インターまで、あともう少し。

高山市街地の雪は、ほぼ解けてしまいましたが、この高速道路はかなり標高が高い地点(約1000mほど)も通ります。そのため、路肩には、まだ雪がたくさん残っていました。

道路の温度計は8℃。まだ温かい上着が要ります。

やがて、車は高山市から郡上市に入りました。
途中、ひるがの高原サービスエリアによって、しばし休憩タイムです。


ひるがの高原SAで必ず食べるソフトクリーム

ひるがの高原サービスエリアといえば、絶対に外せないのが、こちらのソフトクリームです。ご当地の牛乳で作られている逸品・ひるがの高原ソフトクリーム
ミルク感100%で、とっても美味しいソフトクリームなのですよ~。

久しぶりに食べました。嬉しい♡

この冬は、かなり雪が降ったとみえて、SA内には雪の山がポンポンと二つ残っていました。下は、その中の一つ。

大人の背丈より高い雪山。なかなか溶けない。

さて、また車に乗り込み、出発します。

不思議な雲。

高鷲インターチェンジで高速道路を下りて、下道したみちへ…。
やまびこロードを通って、白鳥町に向かうことにしました。

標識に添って左折します~

「やまびこロード」で〇〇〇〇に遭遇

さて、「やまびこロード」…今回初めて通った道路ですが、調べてみたら、バイクツーリング族の皆さんから愛されている道路だそうです。
今はまだ芽吹いていなくて景色がイマイチですが、春を迎え、新緑の季節になったら、きっと美しい景色が楽しめるのでしょうね。

このドライブ中、なんと!ニホンカモシカに遭遇しました。

ニホンカモシカくん。こっちをガン見しています。
ズームして撮影。かわいいお顔。キョトンとしていました。

最近、私はよくカモシカに会うんです。散歩の時にバッタリと…。しかし、まさか郡上でも遭遇するとはビックリ。
こんな感じで、野生の動物に偶然出会えることも、山道ドライブのお楽しみです。
しかし、今回はカモシカだからまだいいけど、これが熊やイノシシや猿だったら絶対に怖いです。野生の生き物は、人間とは別の世界を生きているので、偶然でも出会うとやはり緊張しますね。


それにしても…。
どんどん淋しい山道へと入っていく私達。大丈夫かしら?

この道で合っているの?不安がいっぱいの山道ドライブ

反対から大きなワゴン車が来たら、すれ違うことも困難な細い道。

カーナビの通りに進んでいるけど、見た目がイメージと異なると、やはり不安になるものです。
「おいおい、これって本当にやまびこロード?間違ってない?」と、ロードと呼ぶにはあまりに淋しすぎる一本道を走りながら、どんどん不安になっていきます。
そんな私たちの心配に比例して、どんどん細くなっていく山道。

昨年のドライブの悪夢が脳裏をよぎります…。大丈夫か?おいおい。

御岳パノラマラインのトラウマが甦る…。このカーブの先もまたカーブ。

カーナビが指し示す通りに走行していても、「これで間違いない」と言い切る自信が持てなくて、だんだん心細くなってきます。


…と、そのまま進み続けていたら、谷に下りてきたようです。拡張された道路に出てきて、ホッと一安心。

多量の雪解け水が流れ込み「激流」となったせせらぎ。

更に進んでいくと、人が暮らしている集落に出てきました。
良かった、よかった…(泣)。

白鳥町地内の国道156号線に合流しました。

こうして国道156号線に出てきたところで、ちょっと休憩することにしました。

道の駅「白山文化の里長滝」で学ぶ・食べる

道の駅を発見!

国道156号線を走っていくと、途中で、道の駅「白山文化の里 長滝」が見えてきました。
ここで車を停めて、休憩します。

白山のふもとに位置する白鳥町。
まだできて間もない施設のようで、新しくきれいでした。

長良川の上流は、雪解け水でいっぱい

「道の駅」の建物の裏に行くと、轟々ごうごうと水音をとどろかせながら勢いよく流れる川がありました。
長良川です。

長良川です。

長良川は、ここ郡上市にある大日岳が源であり、奥美濃から濃尾平野へと流れ込むにしたがって、大きな河川となっていきます。
今はちょうど雪解けの季節のため、周辺の山から流れ込む雪解け水によって、水量も水勢もかなり増していました。

長良川と合流する支流の川。すごい音です。

雪解け水を運ぶ川の音は、ゴーゴーとかなり大きくて、うるさいくらいです。でも、これも「春を告げる音」なんですよね。
雪国の民にとっては、待ちに待った春です。

「白山文化博物館」で、白山と白鳥の歴史を学ぶ

この道の駅の横に、白山文化博物館があるのを見つけました。

ちょっと入ってみましょう。

博物館の入口。

建物の屋根が、ちょっと個性的な形をしているので、「何だろう?」と思ったら、白山の形を模しているそうです。

「白山文化の里」のシンボル施設
「白山文化の里」のシンボル施設として、白山をイメージした外観となっており、加賀・越前と並ぶ白山信仰の三馬場の一つ、美濃馬場の拠点として栄えた白鳥町長滝地区には、白山信仰隆盛の歴史を伝えるさまざまな文化財が伝えられています。

TABITABI郡上「白山文化博物館」より抜粋

中に入ると、展示物は
白山への信仰にまつわる歴史文化や自然を紹介するテーマ展示
白山麓の山里の暮らしを伝える歴史民俗資料
江戸時代の郡上宝暦騒動(郡上一揆) の傘連判状などの展示
の三つのコーナーに分けられていました。
順路にそって①→②→③と順番に見学します。

①のコーナーでは、白山信仰について説明された動画を視聴

いろいろ回ったなかで、私が個人的にも最も気に入り、特に印象に残ったのが、②の「白山麓の山里の暮らしを伝える歴史民俗資料」のコーナーです。

昔のモノがいっぱい。展示されている物は全て、郡上市内で実際に使われていた物ばかりです。
旧家の様子。

最近、私は『日本の秘境』という本を読んでいるのですが、

この本には、昭和30年代の日本各地の秘境(山間部の集落)の様子が記されています。主に、山間部の僻地へきちの様子が克明に描写されているのですが、これがなかなか凄いのですよ。
昭和30年代は、「開発される前の日本」が至る所にまだたくさん残っていて、今、私たちの目の前にあるような古い道具(まるで昔話に出てくるようなもの)を使って、人々は自然と共に暮らしていたのです。そう、これらが当時のノーマルスタイル。
そんな古き日本の様子が、思いがけず、この館内の展示物を通してリアルに伝わってきて、現実味をもって感じ取れたのです。本の中の情景と繋がったのです。

わらぐつや藁草履。

昭和30年代は、私はまだ生まれていなかったけど、私の両親にとっては、青春時代の真っただ中でした。更に、私の祖父母の世代にとっては、子供が成人してホッとひと段落ついた時代。
私から見たら、それほど遠い時代ではなく、まだ薄皮一枚で繋がっている時代…。ぐっと手を伸ばせば、指先に少し触れることができる時代です。

木こりや炭焼きをして生計を立てていた時代。

かつて私の家族も体験していたであろう…「昔の暮らし」。まだほんの50~60年前までは、これが普通だったんです。
21世紀の今は、もう当時の道具を使う人はいないし、過酷な自然の中で細々と暮らしを営む人も今はいません。時代の変化と共に、暮らしにまつわる文化や伝統も消えていきました。こうしている今も、少子高齢化による人口減少によって、かすかに残された文化や伝統も、また集落も…、どんどん消失し続けています。

経済活動が盛んになるにしたがって、昔の価値観に添ったものは全て、「恥」として扱われ、消し去られてきた時代。

だから、すっかり忘れていたんですよね…。

昔、祖父母たちの世代は、ここにあるのと同じ道具を「日用品」として普通に使って、毎日暮らしていたんだなぁ…と。合理的でもなく経済的でもない、大変な労力と手間がかかる手仕事によって、なんとか成り立ってきた世界だけど、こうして振り返ると、なんと愛しく豊かなことか…。

私のルーツは飛騨ですが、意外にもこの奥美濃にて、大量に残され保存されている古い道具たちを見て、触れて、人が自然の中で生きていくことの深さと重みを感じたのでした。

岐阜県の清流と言えば「鮎」!アユ料理を食べる

博物館を出ると、ちょうどランチタイムです。
そこで、道の駅の中にあるレストラン里川で、お昼ご飯を食べることにしました。

お店の入口。

ここで私たちが食べたのは、こちら。

じゃーんあゆ雑炊です。

こんがり焼いた鮎が入っているので生臭みは無く、とても美味しかったです。
ちなみに「鮎」って骨が多いから、正直「どうかな?」とハラハラしながら食べたんですが、多少の小骨はあったものの、大きな骨は抜いてあったみたいで、とても食べやすかったです。

猫舌なので、フーフーしながらゆっくり完食。

ごちそうさまでした!

レストランを出ると、長良川の鮎について展示してあるコーナーがありました。この建物は「清流長良川あゆパーク」というそうです。

鮎に関する展示物。

白山と白鳥について勉強し、お腹も満たされたので、次にいよいよ「本日の目的地」へと向かいます。

②に続く


よろしければサポートお願いします!いただいたサポートは旅の資金にさせていただきます✨